カチリ。カチリ。カチリ。

はりのきざむリズム

すすむときを

じゅうりょくにさからわぬ

しせいにて

ただながめていた


はりのいちにはかたちがあって

うつりかわりゆくへんかがおもしろかったのだ


カチリ。カチリ。カチリ。

だからそう無限にきっと

わたしはながめていられると

おもっていた


そうして

無限のときが

ながれたころ


はりのいちは

はるか宇宙へと向かうように

カチリ。

かさなった


やすらかに

よこたわったわたしの肉体を

うごかすともしびが

ふたたびともったのは

そのときだった


さいごの

はじまりの


まだ、たったひとつめの。