増加するペイドライバー F1界が抱える“病状”が経済危機で噴出
2013.2.10 12:00 (1/7ページ)[エキゾーストNOTE]

マクラーレン・チームの本拠地で、新車発表会に出席したセルヒオ・ペレス。「ペイドライバー」と呼ばれることには強く反発する=1月31日(AP)

 シーズン前の冬期テストが開始され、いよいよ2013年の開幕へ向けて本格的に動き出したF1世界選手権シリーズ。だが今オフ最大の話題は、F1という“金がかかるスポーツ”の問題点をえぐり出すものだった。突然のドライバー解雇、なかなか決まらないラインアップ…。厳しい経済状況が、チームのドライバー選択に大きな影響を与える“異常事態”が起きていた。(只木信昭)

突然の発表

 F1界にショッキングなニュースが広まったのは1月21日。下位チームのマルシャが、過去3年間、同チームのエースドライバーを務めたティモ・グロック(ドイツ)を放出すると発表したのだ。

 グロックは2008~09年にトヨタから参戦し、2度の2位など3度の表彰台を記録した好ドライバー。人柄も穏やかな、いわゆる「ナイスガイ」だ。しかもチームとの間で、あと1年の契約を残していた。だが双方が話し合い、納得した上で「離脱」を決めたという。

 実力があり、スタッフとも気心が知れているドライバーは、チームの戦闘力向上のために欠かせない存在だ。チーム代表のジョン・ブース氏自身、「ティモはこの3年間、チームの能力向上に大きく貢献してくれた。それによってチームは昨年の大半の時期、コンストラクターズ(製造者部門)ランキングで10位を保つことができた」と、グロックを高く評価している。

 それをなぜ「切った」のか。ブース氏は「現在、産業界が直面している困難により、チームは長期的な存続を確保するために進まなければならない。経済状況は誰にとっても厳しく、それはF1チームにも同じだ」と説明する。経済的な困難が、なぜエースドライバーを切る理由になるのか。そこで注目を浴びたのが、いわゆる「ペイドライバー」の存在だ。

最近のF1には興味ない 
おじさんのF1離れ(笑い)