<青酸カリ>1500人の致死量相当、路上で発見 千葉で
毎日新聞 10月31日(水)20時43分配信

 千葉県松戸市上本郷の路上で10月22日、不審なプラスチック容器1個とガラス瓶2本が見つかり、県警の調べで、内容物がシアン化カリウム(青酸カリ)と硫酸だったことが分かった。県警松戸署が31日発表した。青酸カリは約300グラムで約1500人の致死量相当とみられる。同署は毒物を廃棄した毒劇物取締法違反の可能性もあるとみて調べている。
 同署によると、22日午前8時ごろ、現場前の工務店に出勤した男性(34)が、側溝の蓋(ふた)の上にプラスチック容器とガラス瓶が入ったレジ袋が置かれているのを発見。いったん職場で保管し、同日午後、同署に通報した。

 いずれも容量は500グラムで、プラスチック容器には結晶状の青酸カリ約300グラム、ガラス瓶2本には硫酸が各約180グラムと約330グラム入っており、それぞれ薬品名の書かれたラベルが貼られていた。青酸カリと硫酸を混ぜると猛毒の青酸ガスが発生するが、蓋は閉じられており漏れた様子はなかった。

 県警によると、県内の事業所などから青酸カリがなくなったとの通報などは寄せられていない。

 現場は新京成電鉄上本郷駅北西約450メートルの住宅街の一角。100~200メートルの距離に幼稚園や小学校があるが、人通りはまばら。【小林祥晃、橋口正】