藤沢拠点の少年グループ解体 窃盗や恐喝繰り返す、容疑で県警が62人摘発/神奈川
カナロコ 10月18日(木)7時0分配信
 オートバイ盗や集団恐喝、ひったくり、暴走行為を繰り返していたとして、県警少年捜査課と藤沢署が、藤沢市内を拠点とする60人規模の少年グループを摘発し、解体に追い込んでいたことが分かった。事件に関与したメンバーを逮捕、書類送検し、グループからの脱退届けを提出させた。メンバーのうち半数余りが、少年院送致や保護観察処分などとなっているという。

 県警によると、グループは「用事隊」と称し、数年前から藤沢市内中心部で窃盗などを繰り返していた。メンバーは同市内の中学生を中心に14~19歳の計60人余りで、徐々に規模を拡大させてきたという。

 地域ごとに「辻堂用事隊」「鵠沼用事隊」などと四つに分かれ、暴力団員など4人が面倒見役として統括、組織化していた。「用事隊」の名称は暴力団員らの「用事をこなす」という意味で、組事務所の掃除をしていたメンバーもいたという。

 県警は2011年11月ごろから今年9月までに計62人を摘発(逮捕・書類送検)。いずれも容疑を認め、大半の処分が決定している。グループ全体で、オートバイなど32台の窃盗のほか、集団恐喝7件、傷害7件、ひったくり6件などが確認され、被害総額は約310万円になるという。

 用事隊員は、筆頭格の面倒見役に年間1万円の上納が義務づけられていたほか、24時間態勢で呼び出しに対応することなどが指示されていたという。

 県警は、暴力団排除条例に基づき、関与した暴力団員に「用事隊は解散する」との上申書を提出させた。

 摘発により、藤沢署管内は、今年1~9月のオートバイ盗の発生件数が82件で前年同期比43%減、ひったくりは13件で同56%減となったという。