<福島第1原発>男性作業員が心肺停止 病院搬送後に死亡 
毎日新聞 8月22日(水)20時50分配信

東京電力福島第1原発の(手前から)4号機、3号機、2号機、1号機 =同原発の南約3キロで、本社ヘリから石井諭撮影
 東京電力は22日、福島第1原発で作業していた男性が心肺停止となり、福島県いわき市の病院に救急搬送されたと発表した。県警によると、男性は57歳で同日午後に死亡した。東電は「倒れた原因は不明だが、被ばく線量から放射線の影響ではない」としている。同原発の収束に当たった作業員の死亡は、東電の把握分で過去に4例ある。

 男性は22日午前9時過ぎから、全面マスクと防護服を着用し、作業員5人と汚染水貯蔵タンクの増設に従事した。同50分ごろ、熱中症対策で休憩室で休んでいたが、まもなく体調不良を訴えた。午前10時35分ごろ、別の作業員が意識不明の状態で倒れているのを発見した。

 男性は昨年8月から第1原発で勤務し、22日は1週間の休暇明けだったという。被ばく線量は同日で0.03ミリシーベルト、累積で25.24ミリシーベルト(暫定値)。【阿部周一】