http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0003781866.shtml
フィルム製造中止でピンチ 速度違反取り締まり機 

専用フィルムが製造中止となり、在庫で運用しているフィルム式の速度違反取り締まり装置=神戸市内
 写真のデジタル化による専用フィルムの生産中止で、兵庫県内の高速道路などで速度違反の車を撮影するフィルム式速度違反取り締まり装置が、近い将来、運用できなくなるおそれが出ている。専用の銀塩フィルムが2007年に製造中止となり、県警は在庫で県内に約4割あるフィルム式装置を運用。だが、県の財政難もあり、高額なデジタル機へ更新するめどが立っていないためだ。県警は「老朽化もあり、いずれ動かせなくなるかもしれない」と危機感を募らせる。(小林伸哉)
 県警は1976年以降、速度違反取り締まり装置を、高速道路など計42カ所に67基設置。フィルムとデジタルの2種類あり、現在は43%にあたる29基がフィルム式だ。
 県内は、高速道路などの総延長が643キロと全国2位。県警は速度違反摘発に力を入れ、取り締まり装置による県内の06~09年の年間摘発件数は、約1万1千~1万4千件と全国1位だった。
 夜間には、目に見えない赤外線のフラッシュを発光して撮影。赤外線を感光できる専用フィルムは「警察の需要しかなく、取り締まり装置のデジタル化が進み売れなくなった」(メーカー)といい、製造中止になった。
 警察庁は、各警察本部に代替フィルムの使用も可能と指示。しかし代替となる高感度フィルムについて、メーカーは「通常のフラッシュで感光するため夜間の使用は難しいはず。一般のニーズも減っており、一部の製造を止めた。今後消える可能性もある」とする。
 県警は製造中止前に専用フィルムを大量購入し、現在も使っているが、このままではいずれ底をつく。デジタル式は1基5千万円以上といい、県の財政難で、当面の更新予定は立っていない。
 県内では昨年、高速道路での事故死者が16人(前年比7人増)、速度超過による死者も22人と多発。県警交通指導課は「交通安全に欠かせない役割。計画的に更新を進めたい」としている。
(2011/02/03 16:05)