中古車輸出をやっている業者は以下に分類される。
1)大手
在庫車輌は常時1000台以上。横浜、名古屋、神戸、福岡などの港近くにヤードをもち、オークションで仕入れるとすぐに最寄りのヤードに陸送する。
一カ月で売れない車輌があれば仕入れ値ギリギリまで売り値を下げる。それでも売れなければ損をしてでも売る。在庫の回転を優先しないと会社の資金がやばくなる。
営業マンは国際色に富んでいて、それぞれの得意な言語、顧客を多く持つ国を担当する。販売方法はインターネット。自社のホームページをもち新規の客を呼び込むためにそれぞれの国で広告も打つ。通常、彼らはオフィスで一日中PCに向き合って顧客対応しているので、各港のヤードに保管されている車を自分の目で見て売る営業マンはほとんどいないだろう。実際に見たこともない車をオークションシート上の車輌状態をみて売るのが彼らの仕事だ。不良在庫を売りさばくために嘘をつくこともあるだろう。事故歴や不具合があるのに「いい車ですよ」と。輸出後、買ったお客からのクレームがくる。中古車だからしょうがない、と突っぱねる、新規顧客であれば切り捨てるのも彼らの仕事だ。
大手はそんな営業マンたちに支えられている。
2)小企業
新規参入者(ここでは「小」企業と述べておく)がよく使う営業手法がtrade car view というソフトバンク系列の中古車輸出専門サイトだ。主要な仕向け地での知名度が高いので、このサイトに自分がもつ在庫を載せるだけで世界中から問い合わせがくる。ただ、さすがソフトバンク系列だけあって儲け方がうまい。あなたが円換算で15万円のトヨタ車を掲載したとしよう。予測した利益は5万円。問い合わせが10人来たとする。そうすると新規問い合わせ数に応じて手数料が取られる。売れなくても手数料は払わなければならない。成約に至ればまた手数料が発生する。できるだけ早く売らない利益がどんどん削られる。あなたは頑張って仕入れをして、海外と交渉して、輸出の手配もして、面倒なことを全部やっても当初の5万円の利益は得られず、何もしなくてもtrade car viewは手数料を持っていく。
3)中企業
ここで言う「中」企業とは、自分から買ってくれる海外の顧客(一般客ではなく何台も買ってくれる海外の輸入屋さんのこと)を持っている会社のことをいう。自分を信用してくれる固定客がいるからホームページなんていらないし、trade car viewなんて使う必要もない。一つの国だけと取引するとその国の輸入関税が引き上げられた場合や為替変動などのリスクに対応できないので、例えばロシア、スリランカ、チリなどに分散し固定客をもつ。こういう輸出屋は強い。