最近、大学生になってから久しぶりに高校時代に使っていた山川の日本史資料集をもう一度買った。高校時代に使っていたものは捨ててしまったのだが、なぜかまた日本史を勉強したくなった。特に教員志望とかではないのだけれど。

 

そこで、パラパラ資料集をめくっていたら、自分が早稲田に受かるために一生懸命日本史をやりこんでいたのをなぜか思い出した。今通っている大学は別のところ(早稲田レベルの大学)だけれど、早稲田の中でも特に選択肢メインでニッチな部分まで聞いてくる問題を解く上では資料集はかなり使える。今日は早稲田の商学部と社会科学部を受験した大学生の勉強方法について書いてみようと思う。もちろん、早稲田じゃなくても特に知識ベースの日本史がある私大ならこの勉強は汎用できると思う。ただ、早稲田ともなると、そのやり方のなかでももっとも深く丁寧にやっていくので、その利用程度は個人の判断で。

 

本題に移る前の前提だが、入試本番の点数として、私は商学部の日本史で8割ちょっと、社会学部で6割ぐらい(?)の得点率だった。一般的に商学部の日本史は易しく、社会科学部はかなり難易度が高いと言われている。どちらも頑張ったのだが、商学部は得意の英語が難化したために得点が伸びず、社学は本番も過去問と同様に点数が伸びなかったため落ちている。つまり、どんなに合理的に勉強したところで、対策を立てても、社学のように相性が悪く太刀打ちできないところもあれば、商学部のように普通に考えれば受かるだろうと思っていても突然の傾向変化によって振り落とされることもある。受験は努力の範囲内でできることはあるが、最終的には運によっても合否が分かれるというのがなんとも理不尽で面白いところだ。

だが、傾向も特に変化なく、過去問通りだったということもある。ただ、これから政府の教育方針の転換を受けた世代が受験に臨むため、(現高校2年生から)どの大学も傾向を多少はいじってくるのではないかと私は思っている。記述量を増やすとか、共通テストみたいに、一問解くためにもかなりの思考量を要するとか。国公立っぽくなるって言えばいいかな。

 

 

はい、前置き長くなりました。

私が早稲田のなかでもニッチなところを攻めてくる、かつ選択肢の多い学部の対策で役に立つと思うのは、「研究者式勉強法」だ。研究者の研究の仕方なんて知らないが、自分がこの手法をとっているとき、それっぽいなと思ったからそう命名した。このやり方は、あらゆる教材を総動員して、知識を緻密に積み上げていく勉強法だ。

 

1 まず、なにかしらの問題集や過去問を解いて、採点を終わらせる。

 

2 正解した箇所も、間違えた箇所も解説を読む。

自信を持って正解できているならざっとで構わない。間違えた箇所は、時代背景の確認や年号、さらに補足となる知識までじっくり確認する。

 

↓ここから「研究者」

 

3 補足箇所を読んでみて少しでも疑問に感じる箇所があったら、それを詳細に記載した教材に立ち返る。

おすすめは、教科書、資料集、用語集の三つ。流れ掴むなら、教科書。わかりにくいなら実況中継系の参考書でもいいかも。でもちょっと粗いから、教科書のほうがいい。それに、ここ重要なんですが、早稲田は商学部、社学に関係なく、教科書の原文がそのまま穴埋めや正誤問題、記述で使われることも多い。教科書の暗記は実は得点力に直結する。この辺は国公立も同じですね。資料集は補足情報が豊富だから、早稲田にはもってこい。分厚い国語辞典を調べるように、該当する箇所の情報をわかりやすい図や解説などで理解し、その周辺情報にも目を通してみる。最後に用語集。これは早稲田だからこそ、って感じがする。本当に用語集だけにのっているレベルの細かい情報が正誤問題を解く上での判断材料になることもある。わからない箇所も用語集で調べれば大抵解決する。欲しい情報がなかったら最後にネット。でも、私は個人的にはネットを使った勉強はおすすめしない。欲しい情報がジャストでないことも多いし、関係ないブラウザを開いたり、SNSを見ちゃうから。

 

4 オリジナルノートで知識の整理、蓄積

整理なんていっても綺麗である必要はゼロ。自分が見にくくなければ全然問題なし。(私はちなみに整理用のノートに色ペンを全く使わずに黒ボールペンでアンダーラインの引き方だけ変えていた。)年号を書いたり、超単純に出来事と出来事を線で引くとか、近現代の暗殺された重要人物のリストとか、外国と締結された条約とその内容のリストとか、それぞれ関連性はあってもなくてもいいから、とにかく原本に当たって得た詳細な知識をしっかりまとめておく。そして、定期的に見返すことをルーティンにする。このプロセスで知識の定着を図る。

 

 

こんな感じで、私は特に日本史に関して、一回問題を解いた後の作業を異常に丁寧に行うことで、知識量を着実に増やすという方法をとった。他にも問題量が充実しているなら、ひたすらに素早く量をこなしてスパイラルで、というやり方もある。まだ他にもあるかも知れない。だが、知識ベースの問題が多い大学、学部ならこうした丁寧な知識の積み上げ作業は必要なのではないかと思う。だが、歴史はやはり論理で繋がっているから、知識を詰め込めばいいというわけではない。国公立ほど丁寧にする必要はないが、口頭で歴史のつながりをいえるくらいにはしておくべきだ。

 

 

ということで、落ちてるのに偉そうに日本史の勉強法について語ってみた。信用はあまりないかもしれないけれど、この勉強法で間違いなく点数は伸びたし、いいやり方だったという自信があるから、あえて紹介した。別に落ちてるからって語っちゃいけないわけじゃないしね。でも、このやり方は日本史嫌いの人にはきついだろうし、忍耐力もいると思う。もし全部は無理でも役に立ちそうなところが1箇所でも見つけてもらえて、役に立ててもらえたら嬉しいな。