10月22日 | walk9/韓国巡礼

10月22日

私は、ソウルから釜山までの巡礼前半の最大の節目は、文武王の海中陵であったと感じています。

7世紀半ば、新羅の文武王は高句麗と百済を滅ぼして、朝鮮半島を統一しました。そのときに南の列島へ逃れた百済人が、大和朝廷とともに、日本という国家を建てたのです。文武王は、その日本から国を護るため、死後海中に身を沈めて竜神になったと言われています。その意味で文武王こそ千数百年におよぶ日本の仇敵でした。

陵墓を蔵した岩礁を望む浜辺で謝罪と平和の祈りを奉げたとき、私の内にある思いが湧き起こりました。それは、竜神になって新羅を護ってこられた文武王こそ、私を韓国巡礼に導いてくださった観音さまではなかったか、という気づきでした。

私は、観音菩薩とは仏性を悟った竜神(自然神)である、と考えています。

文武王はむかし竜神となって新羅を護り、今は仏を悟って観音菩薩となられて、武力ではなく平和によって国を護ろうとしておられるのではないのだろうか・・・・ そして朝鮮半島の南北和解と統一のためには、東アジア全体の平和が必要であり、そのために日本の憲法九条が大切であることを深く理解して、walk9を韓国へ招き、導いてくださっているのではないだろうか・・・・ そんな気がします。

国の平和を護るのは武力でも戦争でもありません。
平和とは軍隊をもたないことであり、戦争をしないことであり、花や鳥が豊かなことです。

憲法九条が東アジアの理想となりますように。