10月18日 | walk9/韓国巡礼

10月18日

新月の静かな夜の海を、釜山から下関へ・・・

100日巡礼はビザなし滞在期間を超えるので、入国日を更新するために一時帰国する船のデッキから、遠ざかる釜山港の灯を眺めながら韓国巡礼の前半を振り返っています。

この静かな海とは大違いの、波乱万丈のウオークでした。
韓国の人々の日本人に対する怒りや恨みの深さと激しさを知るというよりも、浴びせかけられるような厳しい経験の連続でした。
それと同時に、謝罪の巡礼を歓迎してくださる人々の熱い思いに、これも知るというより、抱かれて包まれるような温かい経験がつづきました。
その温かさと厳しさの大きな振幅に、揺れに揺れた巡礼でした。

厳しい旅になるだろうことは最初から予測していました。そして予測どおりの厳しい現実。
和解への道が平坦なら、平和はとっくの昔、実現していたことでしょう。それが困難だからこそ、私たちはいま歩いているのです。
現実を経験し、見つめ、乗り越える覚悟をし、努力をし、一歩一歩前進して一つ一つ峠を越えてゆく、そのような巡礼ができることのありがたさを、いま深く感じています。

♪なんにも悩むことなんかないよ
すべて、きっと、うまくゆくよ

三羽の小鳥が窓辺にきて、朝陽を浴びながら、そう歌っていました。