囲んだり、囲まれたりしてインドカレー | けものみち

けものみち

日記のようなものです。

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良い陽気。

中央線某駅より徒歩数分‥
あるお宅から、大変いい香りが漂い、あふれ、あばれ出ておりました。
鼻孔にしっかりと食い込んだ釣り針に引かれ、私たちはインターホンを押しました。

いえ、実際は知らないお宅に飛び込んだわけではありません。
でもあんまりいい匂いがしたものだから、こんな書き方をしたくなったのです。

今日はインドカレー作りを生業にしている友人、Jさんに、
「なんかすごい人がインド料理を作って、みんなで食べる」という集まりに連れて行ってもらったのです。

作るのはいい匂いの家の主、S氏。
食べるのは十数名。
そのうちJさんと、Jさんの友人Kさん、私の三人は早めにお邪魔して、
S氏が数種類のカレーやソースを作る傍らで、
色々教えていただきました。
S氏は随分インドカレーを研究されていて、
こういった会を時折開かれているのだそう。
そしてすでに、とても美味しいカレーやVada(南インド料理です)をお作りなのに、
まだまだ実験は続いてゆくのだそうです。

熱心にメモをとるJさんとKさん。
Kさんはとんでもなく、インドに魅せられているそうです。
とりわけスパイスの香りというものに。
最近インド料理教室に通い始められたとのことで、お詳しそうです。
ずっとキラキラしておいででした。

私は‥かろうじて、何度か北インド風チキンカレーを作った事があるだけの身。
メモをとりながらもチンプンカンプン。
知らない言葉が飛び交い、時折意識が遠のきます。
コロン部?フェネグリー区?木ちゅり‥?

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写真だけはしっかり撮影!
メモに忙しいJさんに代わって、写真を撮る‥
それが今日の私の大事な役目でありました。
時々私はJさんがお仕事に使う写真を撮る、お手伝いをさせていただいているのです。
デジカメで撮ってデータを渡して、よく撮れてますよーに!と祈る。という、頼りないカメラマンですが。

そして気づけば自分が使うための写真を撮りそびれておりました(笑)

炒られるスパイス、湯に踊るダール(豆)、揚がりゆくVada‥
美味しそうな瞬間がいっぱいあったのですが。

せめてチキンカレーのアップを載せておきましょう。

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これは美味しかった!
いえ。「これも」ですね。

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ちょっと納得いかない写りですが、他のカレーの写真も載せておきましょう。
ここに写っているのの他にもまだ幾つかお料理がありました。

焼きなすに焼きトマトとスパイスで作った「ベイガンバルタ」、
サンマのカレー、鱈のカレー、ビーフ、チキン‥
どれも美味しかった!

歴史的な背景も含めて、今日好きになってしまったのはサツマイモ入りの「コロンブ」。
コロン部ではなかった。コロンブ。

南インドで、むかーし、昔から作り続けられていたという
かなりシンプルなレシピのカレーです。
シンプル、故にその土地に生まれ育っていない者には
とても難しいお料理だとか。

今よりまだ人々が生きてゆくのが大変で、素材は限られ、
おそらく料理にそう時間もかけられなかっただろう時代のお母さんたちが
それでも家族に美味しいものをと、日々作り、次に伝え、繋いできた料理なのです。
心の中で勝手に、お母さんカレーと名付けました。

他にもたくさん、今日教えていただいたことがありました。
本当にたくさん!
この馬鹿な頭は悲鳴を上げるのを通り越して、
なんだかもうヘラヘラ笑っています。

S氏が見事な段取りで、食べるみんなが集まる頃には料理がビッシリ並びました。
私以外の人の頭だって笑っていたに違いありません。
しばしば、どの人もただただ食べるばかりになっておりました。
私は初対面の方が大半でしたが、人見知りする暇もありませんでした。
集まった方々のお人柄もあるのかな。
写真を撮るのに夢中で、シツレイなことをしてないといいのですが‥!
そんな心配をするくらい、好きにすごせました。

ありがとうS氏、Jさん、みなさん、カレーたち!
また喰おう!

じゃなかった。
また、お会いしましょう。