1日の終わりに哲学で多様性を深めるひと時。
令和哲学者Noh先生とチームで開催。
昨日3月7日(月)出版「トランスジェンダーの私が悟るまで」の著者、荒牧明楽さんと愉快な仲間達で進行する令和哲学カフェ。
昨日は「多様性の本質〜諦めからはじめるシン時代〜」初日でした。
多様性を阻害するものは何なのか?
自由意志への諦めというテーマでゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツを深めました。
神から力の概念への時代の転換期。
「最後で最大の宗教戦争」ともいわれ、ドイツの人口の20%を含む800万人以上の死者を出し、人類史上最も破壊的な紛争の一つとなったと言われる三十年戦争の終戦2年前に生まれたライプニッツ。
宗教・政治の問題を解決するために、思想だけでなく実践者としても活動。
対立しない統一理論を見出そうとします。
そんな彼が唱えた「モナド論」
神が調和がとれるように設計した(予定調和)個別のモナドが、全く関係なく独立しているが、関係しているように見える。
例えば時計職人が同じ時刻を指す精密な時計を3つつくった場合、同じ時刻を指しているので、時計同士が関係しているように、見えるが実は独立している。
これによって、人間の心と身体がなぜ生まれたのかという、デカルトが唱えた「心身二元論」では、説明できなかったことを補いました。
人間は悪をおかすこともあるけど、最終的には神が設計したから、うまくいくよと説いたようです。
では絶対にこれだけは変えられないものと出会った時に、どう向き合っていけばいいのでしょうか?という興味深いテーマでのディスカッションが展開されました。
親、障害、身長、生死などに対して、他のステータスでカバーする、一人で泣く、自分を変化させるなど共感できるものばかりでした。
私の場合は、絶対逆らうことができない親に対して、離れることで運命を変えようとしたことを思い出しました。
しかし、物理的に離れたとしても、精神的には忘れることができず、結局とらわれたままだったような気がします。
本当の自由意志のとは、精神的な自由が必要だと思います。
そのためには、精神の仕組みを理解する必要性を感じました。
限界を感じた時、自分よりも下の人と比べれば、まだましの方だと思うより、もっと上の人がいるから頑張ろうと思ってがんばってきたけど、大小、上下の格差がある限界を感じた。
だから、一切の格差がない社会をつくっていきたいと思いましたという、荒牧さんのコメントに感動しました。
「トランスジェンダーの私が悟るまで」読もう。
川名哲人