宇☆tune日誌

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宇☆tuneすていしょんのことやその間のこと。

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どれもピュアなモチーフだなというのが前面にあって、ふと、これまで思い出すことのなかった、小川洋子の『余白の愛』を読んだ時の感触を思い出した。もっとも物語はすっかり忘れてしまっていて、読んだことも忘れていた。

制作年で分けられていたわけではないけれど、分類され展示されているのが、一人の少女の成長の過程(より肉体的になる)の時系列のように感じられる。

ピュア(わざとらしいそれ風のではなく、本当に、)なモチーフだなと感じた作品から進んでいくと生々しさや生命の毒々しさすら包括されて同じくピュアである。月並みだけどアガペーに向かう存在がエロスに向かう存在へと変容して、それがまた少女の成長の姿と重なり、で、わたしは女性として成長してきたので、なんだか自分に思い当たる節があるように思える。

それに、技巧という点では違うのだけど、大人が作ったように感じられない。

つくづくアート作品というのは作らなくてもかまわないものを作っているわけだから、どうしてそのようなものを作ったのかとその衝動はとても気になる。

展示室を出たら回答のようなメッセージ。

(実際見ると写真よりずっと生々しく、重みや湿度があり、澄んでいます)