先週は視察が多く、報告の順番が前後してしまいますが…

23日(月)は、所属する交流部会で飯田市へ視察に行ってまいりました。

 

飯田市議会では市民との交流において様々な取り組みをしており、松本市議会でもぜひ参考にさせていただきたいということで話を伺いました。

 

まず飯田市議会の取り組みですが、昨年、市民の方からの「市議会議員との交流の場を」という提言に対して以下のように回答しています。

 

飯田市議会では、市民の皆様のご意見を伺う機会として、市内7カ所を会場に「議会報告・意見交換会」を毎年開催しております。また、地域の枠を超えて、子育て世代や若者、女性など、さまざまな分野や年代・年齢の皆様との懇談の機会も必要であるとの認識から、「タウンミーティング」との名称で今年度から取り組みを開始し、先般高校生との懇談を行ったところです。 ご提案内容につきましては、さまざまな皆様との連携や、議員との意識共有の面からも貴重な機会と考えます。タウンミーティングの充実を図る中で、ご提案の方法もひとつの手法として検討させていただきたいと存じます。 これらの取り組みを通じて、多くの市民の皆様の声を議会として受け止め、調査・研究、政策提言につなげ、市政に反映して参りたいと考えております。今後も、多くの市民の皆様の声を受け止め、市政に反映して参りたいと考えておりますので、飯田市議会へのご理解ご協力をよろしくお願いいたします。

 

飯田市議会の方からお話を伺う中で私が関心を持ったのは、地域住民の中から選出された住民組織である「まちづくり委員会」としの組織である「地域自治区」からなる「地域自治組織」というもので、行政と住民の協働を進めるための仕組みができていると感じました。

 

何度かの合併を経てきたことがきっかけになり、飯田市という一つの自治体の中でも、20の地域の集合体である地域連合的な意識が強いことによって生まれた自治組織の設置というところに、松本市でも参考になることがあると思いました。

 

また、議会運営の仕組みの中に「議会報告・意見交換会」が組み込まれており、「市民の声を聴く」という姿勢が誰の目にもわかる議会運営であることがよくわかり、市民の皆さまに伝わりやすいだろうなと感じます。

 

テーマにおいても非常に考えられていると感じました。

例えば令和5年の「高齢者が(あなたが高齢者になっても)安心して地域で暮らしていくためには」というテーマ。この「あなたが高齢者になっても」という括弧書きに、単に現状の高齢社会ではなく、未来の飯田市をしっかりと考えたテーマを設定することにより高齢者以外の参加を目指しているんだという姿勢が見える気がして、感心させられました。

 

まちづくり委員会の委員選出方法を伺うと、どうしても高齢者に偏ってしまうのではないかという懸念もあり伺ったところ、それを踏まえての小学校への「出前講座」を行ったり、あるいは子育て世代や若い女性の声を聞きたいということで昨年度から「タウンミーティング」を始めたということでした。高齢の方が多くなりがちな議会報告・意見交換会にどうやったら若者を集められるかという課題の解決を待つだけでなく、次の策を早めに講じていることにも大変感心致しました。

 

地域住民の声が届くことは大変望ましいことでありますが、その声をどこまで聴くことができるのか、議員一人ひとりの聴く力、断する力などが重要であり、大変やりがいのある議会なのであろうと感じました。

 

11月になりました。

イベントも多く行われるようで、多くの方と触れ合うことを楽しみにしながら、そこで話した内容をしっかり把握して声を届けてまいります。