和香堂ブログ19 心身に大切なもの、順調に流れますように

 

大西です。桜咲く季節、今年は早かったですね。

 

ところで皆さんは、600℃の法則を知っていますか。

桜は夏には新しい花芽が出るのだそうです。桜の花芽は秋冬は休眠して低温刺激を受

け続けます。そして、ぐっと暖かくなると休眠から覚めるのです。休眠打破です。

2月1日を休眠打破の日として、この日から毎日その日の最高気温を足していきます

。そして600℃になる日を開花予想日とするのが、600℃の法則なのです。

 

600℃の法則で得られる開花予想日と実際に開花する日が、ぴったり合う年もあれ

ば、数日ずれる年もあります。でも、大きくずれることはないのですから、桜の秘め

たる力はものすごいと思いませんか。長い間厳しい寒さを受け止め、お日様のあたた

かいパワーをじっくり貯めて、花開くその時までゆっくりゆっくり準備をしていく。

なんてすばらしいことでしょう。

 

4月の始めに、知人の車に乗せてもらって、とある川沿いの道をドライブ。

知人が「わあ、河川敷の桜が満開!でもいつもの年より花が白っぽいのよね。」と。

えっ、桜が白っぽい?私は色が見分けにくいので、後日患者さんにも聞いてみました

。患者さんも、「そういえばいつもと比べると白っぽいですよね。」とおっしゃって

いました。

最近は暖かい日が多かったので、例年よりも早く600℃に達したのです。今年の桜

はいつもより短い準備期間で開花したので、まだ完全なピンクではなかったのですね

 

いつもより白さが印象的な桜は、若々しい生命力を私たちに届けてくれました。一方

、やわらかいピンクの桜になるためには、ゆっくり時間をかけてつぼみを膨らませて

いくことになるでしょう。

 

私は和香堂に来て二度目の春を迎えました。いろいろな患者さんとお会いすることが

でき、たくさんのことを学ばせていただきました。私は施術者としてはまだピンクの

桜の準備段階のようなところにいると思っています。ゆっくりゆっくり時間をかけて

経験を重ねて、患者さんを心身ともにより元気にできるようになりたいです。そして

、元気になった患者さんがいつかつらくなった時に、思い出していただけるような施

術者になりたいと、心から思います。

 

前回のブログで、鍼灸マッサージで血液やリンパの流れがよくなることを書きました

血液やリンパの流れがよくなると、体に必要な酸素や栄養素などが全身に行き渡りや

すくなります。また、二酸化炭素や老廃物など体で不要になったものが流れやすくな

ります。これらによって、疲れや痛みが軽くなったり、緊張した筋肉がほぐれたり、

体のさまざまな組織の働きが改善したり、といったうれしい反応が期待できるのです

 

最近何名もの患者さんが、体調がよくなって動きやすくなってきたと話してください

ます。暖かくなってきて、血行が少しよくなり、体調改善を実感されたのかもしれま

せん。かおり先生と私の施術が患者さんの体調改善のきっかけ作りのお役に立ててい

るならばとてもうれしいです。

 

血液やリンパの流れは、西洋医学的にとても意味の大きいものといえます。東洋医学

でも、私たちの健康のためにとても大切に考えられているものがあります。

 

東洋医学には、気(き)・血(けつ)・水(すい)という三つの要素があります。そ

れぞれ一言で表すと、気は生命活動のエネルギー。血は血液に相当する液体成分。水

は血以外の透明な液体成分。気・血・水が過不足なくバランスを取り合い、流れが順

調なら、心身ともに健康。多すぎたり少なすぎたり、滞っていたりすれば、心身のど

こかに不調がある、という考え方です。

 

気血は経絡を流れて全身を巡ります。経絡は目には見えませんが、気血の通り道なの

です。経絡のうち、体を縦方向に走っているものが経脈。経脈から分かれたり、経脈

どうしをつないだりしているものが絡脈です。経絡は全身を網の目のように走ってお

り、体中に気血を巡らせることができるのです。

体のどこかで気血の過不足が生じたり、滞ったりすると、その経絡にも不調が出てき

ます。

 

和香堂のホームページをご覧いただくと、予約フォームの施術メニューの中に「経絡

マッサージ」という言葉があります。経絡マッサージってなんだろう、と思いますよ

ね。

和香堂では、経絡の走行に沿ったマッサージを、経絡マッサージと考えて施術してい

ます。患者さんの体調・痛みの部位や特徴・日常生活の様子などをしっかりとお聞き

し、関連する経絡に触れて反応を確認できる時は、経絡マッサージを行っています。

 

痛みや緊張のある筋肉のマッサージ、疲れやストレスでつらい体をリラックスさせる

マッサージを行いながら、経絡も意識していく。さまざまなアプローチで患者さんが

少しでも元気になれるきっかけを作れるよう取り組んでいます。