ドラゴンボール超スーパーヒーローを鑑賞。

正直言ってこの映画をまともに論じていいものかどうか少し迷いがあります。なにせ自分はドラゴンボール超をまったく見ていなかったので。自分のような初期のドラゴンボールを見て育ってきた世代は、よくフリーザ編や人造人間編で終わりにしとけばよかったと言われることが多いのですが、そんな人達からすると超はどのように受け止められているのかと気になります。自分の場合は漫画も毎週のように楽しみにしていたのでやはりブウ編でドラゴンボールは完結したといった思いが強いです。超になると、この世界にはいくつもの宇宙があってそこには多くの猛者がいて、その強敵に対して悟空やベジータ達が更なる何段階もの変身を遂げるという終わりの見えないパワーインフレが行われていき、古参ドラゴンボール派にとってはもはや追いつき難い感があります。サイヤ人にはいくつ種類があるのか。サイヤ人、スーパーサイヤ人、スーパーサイヤ人2、スーパーサイヤ人3、スーパーサイヤ人4、スーパーサイヤ人ゴッド、スーパーサイヤ人ブルー、身勝手の極意、現状ここまでです。でも人気シリーズですから続く限りはまだまだ変身しそう。

超では破壊神ビルスやウィスといった主要なキャラクターが登場していて悟空やベジータよりも強い彼らの元で二人が修行をしているというのも最近知ったことです。もちろん今回の新作でもそのシーンがあります。だから超に限って言えば知らないことだらけなんです。

でもそんな自分でも新作映画はとても見やすいものでした。

先ずは敵がかつて悟空が壊滅させたレッドリボン軍で新たな人造人間を作って復讐と世界征服を企てているということ。人造人間編は特に大好きなエピソードなので期待できるものがありました。その人造人間を作るのがDr.ゲロの孫というのも説得力がありますね。でもゲロの思想とは全然違うのでそれが彼の作る人造人間に個性となって現れていてなかなか魅力的なキャラになっていたと思います。

それとなんと言っても今回の主役とも呼べるピッコロの活躍です。ピッコロって悪の大魔王からだんだんと改心していって愛されるキャラクターになっていったじゃないですか。今では寡黙で厳しい師としての顔を持ちながら相手に対しての思いやりも併せ持つドラゴンボール随一の人格者とも呼べるキャラクターになっています。そんなピッコロにこんなことをさせたら、あんなことを言わせたら、そしたらどれだけ面白いだろうかといったエピソードや戦いがふんだんに盛り込まれていました。ピッコロとの師弟関係である悟飯と組んだ二人の戦いも改めてこの二人の絆を再確認できたし最後に悟飯が繰り出す技を含めてとても熱かったですね。あと最近ではなりを潜めていた悟飯最強説もしっかり描かれていてよかった。最後の大ボスにドラゴンボールオールスターズで立ち向かう演出も皆それぞれに見せ場を与えられ見どころ満載でした。それと今回は全てCGで映像が描かれているんですが、とてつもないバトル演出をまったく違和感なく動かしていたことに驚くしかありませんでした。今後のCGアニメの指針になるような作品じゃないでしょうか。