<うつ病の背景>
うつ病では脳の活動が低下されていることが指摘されており、特に左前頭葉の活動低下が認められております。
(1)器質的な原因の一つとして考えられていること
・背外側前頭前夜、前部帯状回、前頭葉眼窩野、脳梁膝下部、偏桃体などの領域の異常が指摘されている
・左側優位の背外側前頭前野の機能低下(相対的な右側の機能亢進)
(2)rTMSの治療として行われていること
→左背外側前頭前野への高頻度刺激
うつ病症状の改善と相関のあった脳血流が増加
→右背外側前頭前野への低頻度刺激
うつ病症状の改善と相関のあった脳血流の減少
<治療の有効性>
左背外側前頭前野への高頻度刺激、右背外側前頭前野への低頻度刺激のどちらの方法も複数の二重盲検ランダム化比較試験によって有効性が認めれておりうつ病治療の選択肢の一つとして考えられる。rTMSは抗うつ薬の治療と比較して安全性や忍容性に優れています。