熱い熱い言っていた夏も、お盆も過ぎ、鹿児島から来てた孫達も既に居なくなり、ふと気が付くと私はこの夏から置いてきぼりにされてる。
台所に立って仕事をしてると、昨日まで聞えていた蝉の声もいつの間にかない。
一人内の中を掃除してたら、孫達の忘れ物を見つけた。
それは、孫達が着ていたTシャツとタオルである。Tシャツには仮面ライダー・ディケイドのキャラクターが大きく描かれている。タオルにはディケイドのベルトの絵が描かれています。
「大変!あの子達何よりも大事な物を忘れていってる」
そう、5歳と2歳になるこの男の子二人は
完全に、ディケイドに成りきっているので、このTシャツとタオルがないと変身が出来ないのです。
お兄ちゃんは、このTシャツを着、弟の方は腰にベルトの絵が書かれているタオルを巻くと、ディケイドポーズをとって‘ヘンシーン‘押入れに登りそこから飛び下ります。
本人達はすっかりディケイド。登っては飛び下り登っては飛び下り、そのうち押入れの中の布団も荷物も全部下に落としてしまう始末。もう、埃だらけ!
ママから「こら~っ!何やってるの」と喉仏が飛び出してきそうな大きな声が飛び出す。
そんな賑やかだった忘れ物。ママに連絡すると、すぐに送ってと言う。
私は、ハイハイとすぐに郵便局から送った。が・・・・・・手元から孫達の物がなくなると、又、私は夏から置いてきぼりにされた淋しさを感じる。
と、蝉の鳴き声が聞える。「ミーン、ミーン!」と必死に鳴いている。まるで残り少ない夏を惜しむかのように。・・・・・・まだ、夏は終っていない。
私も蝉と同じ。残りの夏を惜しもう。

