京都三大名居酒屋🏮といえば、どこ?


京都検定にこんな問題が出ないのは、人によって答えが違うし、外れた名居酒屋のファンからクレームが来るから出題できないのだろう。


そこでこの夏の旅では、私が勝手に選んだ京都三大名居酒屋を訪ねました。

太田和彦さんも認めた京の名居酒屋のうち、

昭和1ケタ創業の店に絞りました。


それは「神馬」「赤垣屋」「京極スタンド」



🏮千本中立売「神馬」 昭和9年創業

千本通のバスから見える白壁に神馬(しんめ)の鏝文字が浮き彫りされた蔵元みたいな外観、

赤提灯と短い縄のれんが居酒屋の印です。

『入ると古めかしい店内に圧倒される。手前は大きなコの字のカウンターが回り、奥の一本机は大勢で飲むのに良さそう。』by 太田和彦


この日は17時の開店前から表で待ちました。


予約で満席でしたが、予約客が来る前に席を空ける約束で飲ませてもらいました。


燗酒を頼むとお通しが出されます。

ここの酒は珍しく7銘柄のブレンド、先代の考案した酒は西陣で好評になり今に続く。


品書きには美味しそうな肴がズラリ。

お酒は1合にしたので、肴はきずしと鱧寿司一切

まさに京都の居酒屋の定番です。

鱧寿司はタレ焼きとしら焼きがありました。



🏮二条川端「赤垣屋」 昭和9年創業

鴨川の二条大橋を渡ると赤提灯と赤垣屋の赤いネオン文字が見えてきます。


18時半に店に着いたらもちろん満席、

17時の開店時に入った客がぼつぼつ引き揚げるタイミング、15分ほど店内の椅子に座って待つと席に案内されました。

縄のれんの玄関を入ると結構奥行きがあり、

『踏みしめられた三和土は硬く、壁には割竹が貼られベニヤらしき天井は黒く古びてる。』

『天井から昔の実用品の電灯が下り親子ソケットに裸電球がつく。正面上に酒蔵寄贈の大鏡が二枚並んでいる。』by 太田和彦


熱燗は最初の一杯だけ酌をしてくれますが、お酒を一滴もこぼさない独特の所作でした。


お通しはおから、油が染み込んだお品書きからあと一品を探します。

京のおばんざい「てっぱい」にしました。


「てっぱい」の語源は鉄砲和え、白味噌と酢を混ぜた「ぬた」でわけぎと貝を和えたもの。

赤垣屋のてっぱいは辛子がよく利いてました。


赤垣屋で小一時間ほど呑んで外に出ると、

鴨川に夕闇が迫り、川風が心地よい。


もう宵山の雑踏に戻る気分になれません。



菊蔵さんの京都画像クイズ No221のヒント画像に登場したのが新京極の染殿院

染殿院から京極スタンドまでわずか70m


🏮新京極「京極スタンド」 昭和2年創業

創業以来、多くの呑兵衛が座った大理石のカウンター、1人で来ても隣や前の見知らぬ客とつい話し弾む、そんな雰囲気の居酒屋です。


新京極の目抜き通りにあり12時に開店、21時に閉店する京極スタンドは、昼呑みのシニアと昼食の修学旅行生が同舟する不思議な空間です。

ここでは生ビール中とかしわの天ぷら、

チェックの入った金額シートを持ってレジに行くと、老女将が算盤でお代を計算してました。



京極スタンドは居合わせた客と盛り上がる吉田類さんにピッタリ、赤垣屋は1人で酒を味わう太田和彦さんの佇まいがよく似合う。

千中の神馬は両方の雰囲気を持ってました。



三大名居酒屋じゃないけど、居心地の良かった古川商店街の定食屋 & 居酒屋「万両」


美人母娘が切り盛りするお店、外観は敷居が高そうだけど店内はアットホーム。

お昼の日替り定食は、熱々の鯖塩焼きやすき焼き豆腐、おばんざいの小鉢、ご飯が美味しい😋


地酒も揃えてるので近くに泊まった時は夜の居酒屋タイムに来てもいいな〜。