金沢を旅して訪ねたかった珠玉の現代建築、

金沢21世紀美術館、金沢建築館、鈴木大拙館


霞ヶ城プロジェクションマッピングを鑑賞して、金沢のホテルに着いたのが午後9時前。


チェックインを済ませてホテル近くにある金沢21世紀美術館に急ぎました。


2004年に開館した金沢21世紀美術館は、

妹島和世と西沢立衛の共同設計事務所SANAAの設計です。


2人は「建築界のノーベル賞」プリツカー賞や建築学会賞など多数の建築賞を受賞してます。


パブリックエリアは午後10時まで開館してますが、夜の美術館に人の姿はありません。

昼間より夜の方が美しいと思いました。

小平市の仲町図書館でもみたラビットチェアがズラリと並んでました。


白い壁の中に不思議な入口がありました。

ここはタレルの部屋、ジェームス・タレルの光と空間を題材にした作品

周囲は石の壁で天井の大きな開口があり、

お天気なら昼間は青空、夜は星空が見えすが、

雨や雪の日は容赦なく降ってきます。


しばらく石造のベンチに座りこの空間に一人、

瞑想の時を過ごしました。


館内外のあちこちにアート作品があります。

約1時間の貸し切り美術館でした。


翌日、昼間の金沢21世紀美術館を訪ねました。

昨夜は閉まっていたミュージアムカフェへ、

開店直後の静かなカフェで珈琲とチーズケーキ

京都の京セラ美術館のカフェに似た雰囲気だけど、眺望は金沢に軍配が上がります。


金沢21世紀美術館で1番の人気スポットは、

レアンドロ・エルリッヒの作品「スイミング・プール」、プールの上と下から見物できます。

能登地震で被害を受けた21世紀美術館は、徐々に復旧し5月からプールの上は公開されました。


球体のパビリオン「まる」はSANAAの作品

球体の下で異次元の世界へワープしました。



犀川の南、旧野田道沿いの寺町の一角に、谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館があります。

迎賓館赤坂離宮和風別館などの設計で知られる谷口吉郎氏の生家跡に、息子の世界的な建築家谷口吉生氏が設計したミュージアムです。

企画展も開催されてましたが、興味があった2階の常設展だけ見学しました。

故谷口吉郎氏が設計した迎賓館赤坂離宮和風別館「游心亭」の広間と茶室が、ご子息谷口吉生氏の手で忠実に再現されてました。

赤坂離宮の広間前は鯉が泳ぐ池ですが、金沢のレプリカ前は吉生さんが水盤を設計しました。

水面に射す朝日が広縁天井に波紋を写し、水盤に映る青紅葉は秋には絶景となるそうです。



金沢21世紀美術館から8分ほど歩くと、本多の森の緑に包まれた「鈴木大拙館」があります。


金沢が生んだ仏教哲学者・鈴木大拙の考えや足跡を国内外の人々に伝え、来館者が自ら思索する場とすることを目的に開設されました。

水鏡の庭にシンボリックな外観の思索空間が浮かびます。


この建築は谷口吉生さんの設計です。

鈴木大拙館に隣接して松風閣庭園があります。

加賀藩家老本多氏屋敷跡の池泉回遊式庭園で、

兼六園はこの庭園を模したと言われてます。


この庭園は訪ねる観光客は少なく、兼六園を凝縮した美しい庭園を静かに散策しました。

庭園の池畔にある陶芸工房からの眺めです。