久しぶりに奥湯河原加満田に泊まった日、

奥湯河原から藤木川沿いを散策しました。


◼️ 重光葵記念館

重光葵(まもる)氏は戦艦ミズーリ号の艦上で連合国への降伏文書に署名した全権大使(外務大臣)として知られています。

左端はマッカーサー元帥、シルクハットにステッキが重光外相、署名中の軍人は梅津参謀総長


奥湯河原に重光葵氏が晩年過ごした別邸があり、1957年に氏はこの地でなくなりました。


現在の建物は重光葵氏の没後、老朽化したので建替えられた3代目の建物

現在は重光葵記念館として公開されてます。

記念館の玄関に飾られた、ミズーリ号の降伏調印など終戦に関わる写真、絵、額、書籍。


重光葵氏の書斎の再現ではないですが、文具四宝など氏ゆかりの品々が飾られてました。

外交官重光葵の歴史を語る旅行鞄


静かな奥湯河原の別邸を一人訪ね、激動の昭和を生きた外交官の足跡を辿りました。



◼️ 藤木川下り

湯河原や奥湯河原の温泉街を流れる藤木川の源流は大観山の中腹、

奥湯河原のバス停から藤木川の渓流沿いの道を下流に向かいました。


藤木川の急流に自然や人工の滝が連なります。

湯河原七滝「五段の滝」

「五段の滝」は落差100mの段瀑、下から全容が見えません。

こちらが「五段の滝」との表示もあるが??

下流から見ると五段に重なって見えるとか。



藤木川に棲む魚・海老・蟹の説明パネル

奥湯河原と湯河原の中間に不動滝があります。


湯河原七滝「不動滝」

落差15mの直瀑で訪ねる人も多い

不動滝の下流にかつては天野屋旅館があり、

現在はエクシブ湯河原離宮になってます。

エクシブ湯河原離宮入口の少し上流にあるのが湯河原七滝「だるまの滝」


廃業した天野屋旅館は明治20年創業の老舗旅館、夏目漱石が逗留し「明暗」に登場します。


竹内栖鳳は天野屋旅館の敷地内に住居と画室を建て晩年のほとんどを過ごしました。


町立湯河原美術館も天野屋旅館の建物や庭園を引き継いでいます。


町立湯河原美術館は平松礼二や竹内栖鳳の作品を数多く所蔵しています。


年4回の平松礼二企画展では春・夏・秋・冬をテーマに所蔵作品が展示されます。

夏の企画展は睡蓮・蓮が中心でした。

館内には平松礼二アトリエがあり、画伯の作品制作中でなければ見学できます。

アトリエに飾られた絵扇は画伯のライフワーク「湯河原十景」を描いたもの。


湯河原に来る時はいつも湯河原美術館の美しい庭園を巡ります。

庭園の池にはモネ財団から平松画伯に寄贈されたジベルニーの睡蓮

平松画伯は四季折々にジベルニー村を訪ね睡蓮を描き続けました。


湯河原美術館から万葉公園までの湯元通りには湯河原温泉の老舗旅館が並んでます。


源泉上野屋(創業300余年)、上野屋別邸、

富士屋旅館(明治9年創業)

富士屋旅館の下流に湯河原惣湯があります。

万葉公園の渓流巡りはパスしました。


藤木川と千歳川が合流するのが万葉公園手前にある落合橋です。(落合橋の上から撮影)

落合橋の袂にあるのが「かどやビアスタンド」

この日呑んだのは1番と3番のHUMANS BEER、湯河原にある🇨🇦小さなブルワリー。

冷蔵庫には伊勢角屋、熊澤酒造、柿田川ワイナリーなど全国のクラフトビールが並びます。


白い可愛いラベルは2杯目に呑んだHUMANS BEER 「ゆがわらねこみかん」、夏蜜柑とホップの苦味が特徴的でした。


かどやのカウンターで隣合わせた地元のご婦人から『湯河原でも昨夜12時頃に雨が止んで雲の切れ目から満月がちょこっと顔を出したわよ』と聞かされ2度目のショック、

早々に観月を諦め酔いも回って爆睡してました。


落合橋からバスで湯河原駅へ、


昨年4月の桜の季節に落合橋から千歳川を河口で歩いてました。


今回は奥湯河原から藤木川を落合橋まで歩いたので、奥湯河原から相模湾まで湯河原を流れる川沿いを走破しました。

完敗晴男は初秋の湯河原駅を後にしました。