生田緑地の日本民家園では見慣れた合掌造りを現地で見てきました。


越中八尾の「おわら風の盆」を訪ねるツアーは白川郷、五箇山、飛騨高山も訪ねます。


旅のスタートは新宿駅7時発のあずさ1号


私は途中の八王子駅から乗車しました。

八王子駅から松本駅まで特急で約2時間


松本駅からツアーバスで越中飛騨の旅へ

松本から旧野麦街道を飛騨に向かいます。


昔、飛騨女工が野麦峠を越えて岡谷・諏訪の製糸工場に通った道でした。

梓川沿いに走るバスの車窓から美しいダム湖が連なります。

最初に見えたのが稲嶺ダム


白川郷まで道の駅のトイレ休憩を含めて約3時間のバスの旅でした。



■飛騨白川郷 萩町合掌造り集落

庄川沿いの萩町合掌造り集落は国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されてます。

1995年に世界文化遺産に登録されました。

バス駐車場のあるせせらぎ公園から庄川に架かる吊り橋「であい橋」を渡り合掌造り集落に入ります。


橋を渡ると合掌造りの民宿・茶屋・土産店が並びその先に明善寺がありました。

茅葺き屋根の本堂、庫裡、鐘楼門が白川郷らしい風景です。


観光客向けのお店が並ぶ表通りを避けて、名善寺から山裾の小道を散策しました。

稲田の中に合掌造りの農家が点在します。


白川郷の合掌造りの玄関は平入りです。

合掌造りの庭の軽トラがここが現役の農家であることを物語ってます。

美しい睡蓮の池の奥に国指定重要文化財の「和田家」がありました。


和田家はこの地区最大の合掌造りで、江戸期には名主や番役人を務めた家柄です。

現在も住居として使われてますが、内部は有料で見学可能です。


式台付玄関や仏間、床の間が見られます。

格式のある奥座敷から庭を眺めます。

かつては蚕を飼っていた2階にも上がることができます。

合掌造りの屋根裏の造りがよく分かります。

2階の切妻側に設けられた大きな窓


階段脇の中2階に並べてられた桶類

居間の囲炉裏に炭火が入ってました。


1階のガラス窓からの景色

古い年代物のガラスが嵌められてます。


「和田家」見学を終えてバスに向かう途中から雨がポツリと降ってきました。


白川郷から五箇山までバスで約30分、岐阜県から富山県に入ります。


白川郷を出る頃降り出した雨は、五箇山に着く頃には上がってました。



■越中五箇山 菅沼合掌造り集落

菅沼集落のバス駐車場は高台にあります。


見晴らしの良い場所から合掌造りの集落が一望できました。

古い日本の山村風景が残る集落は「七人の侍」に出てきた集落を思出だしました。


急勾配の茅葺き屋根は頑丈なガッショウに支えられる豪雪地帯ならではの造りです。

五箇山の合掌造りの玄関は妻側です。 


集落の裏手に神明社がありました。

集落の家屋の一つが「五箇山民俗館」として有料公開されてます。

館内には養蚕などに用いる道具や生活用具など約200点の資料が展示されてます。

1階の囲炉裏の周りには生活用具など

2階には養蚕の道具など、正面には五箇山渡し(縄で作られた人力ロープウェイ)


箪笥の上に「こきりこ唄」に使う楽器「びんざさら」が置いてありました。

触っていいので試しに鳴らしてみました。

コツを掴むとそれらしい音が出ました。



「五箇山民俗館」の前に「塩硝館」があり、こちらも見学できました。

塩硝(煙硝)は黒色火薬の材料、幕府の目の届かない秘境五箇山で加賀藩の塩硝作りが行われました。

館内には塩硝作りのジオラマや道具類が展示されてます。


別のコーナーには加賀藩鉄砲隊の説明パネルや火縄銃が展示されてます。

こちらでは火縄銃を構えるポーズで写真が撮れます。


ツアー客は22名でしたが五箇山で民俗館や塩硝館を見学したのは私一人でした。


五箇山菅沼集落は白川郷萩町と共に1995年に世界文化遺産になりました。

五箇山の散策を終わる頃、ポツリポツリと雨が降り出しました。


五箇山から富山市に向かうバスは、ちょっと視界の悪い雨の中を走ります。


富山平野に雨が降らないことを祈りつつ「おわら風の盆」の越中八尾に向かいました。