箱根では箱根湯本から大平台、強羅へと箱根登山電車で桜の開花を追いかけました。
■箱根湯本
箱根湯本の早川沿いの河津桜は終わってましたが早雲寺や老舗旅館の桜は満開でした。
大永元年(1521年)北条早雲の息子氏綱により創建された臨済宗大徳寺派の古刹です。
美しい茅葺き屋根の鐘楼、
本堂脇の枝垂れ桜が見頃でした。
箱根湯本では寺院だけでなく老舗旅館の庭にも枝垂れ桜が咲いてました。
↑早雲寺近くの旅館「玉庭」の枝垂れ桜
↓早雲寺から坂を下った旅館「吉池」の桜
「吉池」は箱根屈指の名園を誇る旅館、
大きな池を巡る池泉回遊式庭園は三菱財閥二代目総帥岩崎彌之助の別邸でした。
箱根湯本から強羅への箱根登山電車の途中に大平台のスイッチバックがあります。
大平台の車窓から見た枝垂れ桜です。
■箱根強羅公園
強羅の中腹にある西洋式庭園の強羅公園は四季の花が楽しめますが、
ぜひ訪ねたいのはこの薔薇園の色とりどりの薔薇が咲き誇る頃でしょう。
箱根湯本では散ってしまった河津桜は標高の高い強羅ではようやく七分咲きです。
数は多くありませんが強羅公園では珍しい桜と出会うことができます。
これは寒桜の仲間のようです。
「オカメ」カンヒザクラとマメザクラの交配によりイギリスで生まれた園芸品種。
ここでも里帰り桜を見つけました。
チェックインまで噴水を眺めてぼんやり過ごし今宵の宿に向かいました。
次の日も暖かい春の一日でした。
二日目はきつい山登りがあるので訪ねる桜は1ヶ所だけにしました。
■入生田 紹太寺しだれ桜
箱根登山電車で箱根湯本の一つ手前に入生田という小さな駅があります。
入生田にある長興山紹太寺は小田原藩主だった稲葉一族の菩提寺です。
境内には桜や三又が咲いてました。
本堂裏手の急な長い石段を登ります。
石段を登るとやや平坦な石畳が続き、
石畳が終わるとまた急な石段が現れ、この繰り返しが続きます。
途中に稲葉一族の墓所がありました。
墓所まで登ると目指す枝垂れ桜はあと少しの所です。
パッと視界が開けて目の前に見事な枝垂れ桜が現れました。
不思議なものでこの桜を眺めていると、
息を切らしてここまで登って来た疲れもスゥーっと消えていきました。
入生田駅で下車するか迷ったけど、ここまで登れる体力のある内にやって来て良かった。
雨の桜通り NOW
「きり株の 小さき花に 春の雨」
昨年秋に伐採された桜の古木の切株が小さな花が咲かせてました。
このまま朽ち果てていく切株の最後の命の灯火が春の雨に打たれてました。