青年海外協力隊 マラウイ 理数科教師のブログ



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毎日夜の7時から寮住まいの生徒に補修しています。
月曜から木曜までそれぞれ1年生から4年生まで。
真面目なもので参加は自由なのに各学年の80%くらいは出席します。
40人用のクラスに60人くらいすし詰めでしょうか。
不足分の椅子は他クラスから持ってきます。
前の席が人気だそうでやる気のある生徒は30分も前から来て席を確保したそうです。
狭い教室が生徒でごった返し、夜でも熱気がこもります。

私が問題を出すとみんな必死で答えを求め計算します。
ただそのときに私語が出るんですね。
分からない生徒が質問しているのか、ただ集中力がないだけなのか。
ボソボソと教室のどこからか聞こえる。
1年生は私に馴染んでいるので私語をすることはありませんが、
他学年はまだ「ひろ先生流」の授業を知りません。
今日は3年生でした。

私語を注意してもなかなかおさまりません。
しかも挙句の果てには私が黒板に向かっているときに私語をして、
私が振り向くとぴたっとやめるんですね。
で、黒板に振り返るとまた話し始める。
1人か2人そんな生徒がいました。

黒板に向かって字を書き、私語を背中に聞きながら知らん振り。
で、クルッと振り返って『話しているのは誰だ?』と怖い顔で聞きます。
もちろんそれで正直に名乗り出るはずもありません。
ハァ、とわざとらしくため息をついてから、

「この夜の補習授業は私の本来の業務ではない。
 君たちが熱心にやってくれと頼むから、
 自分のプライベートの時間を犠牲にしてやっている。
 君たちは頼んだ側として当然真面目に取り組むべきところ、
 ふざけた態度をとる生徒がいる。
 そういった行為は決して許さない。
 私は二度とこの学年に補習授業を行わない。」

This night-time study session is not my official duty.
I am doing this while sacrificing my private time
only because you all begged for it.
While you must study seriously as such,
there are a few of you who pay no respect.
I never accept that.
Remember I will not teach you again.

といって立ち去ります。
なにやら夏目漱石が松山中を退任するときに生徒に理由を聞かれて
「それは生徒諸君の勉学上の態度が真摯ならざる一事である」
といいのこしたのを思い出します。

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=248097480&owner_id=6056398

生徒は大慌て、ほぼ全員が総立ちになり

「Forgive us, sir!」
 
の大合唱。こちらがびっくりするくらい激しく懇願してきます。
生徒の泣きそうな顔を見るとこちらも決心がぐらつきますが、
でもここで『じゃあ今回だけは見逃してあげる』とやると
連中のためになりません。心を鬼にして、

「私語をやめない限り補修はやらない!」

と、宣言して教室を出ます。
もちろん出るときわざとドアをたたきつるのは忘れません。
すると教室の中で『魔女狩り』が始まるのが聞こえます。

「お前のせいだ!」
「俺じゃねぇ!」
「お前だ!」
「いや、あいつだ!」

すさまじい勢いです。
しばらく歩いてもまだ騒ぐ声が遠くに聞こえます。

生徒の声が聞こえなくなるころ、天空に輝く星空を見上げます。
今夜は月が明かるいので懐中電灯もいりません。
自分の月影と歩きながら彼らの未来を思います。

勉強より先に教えなくてはならないことがある、
というのがつらいところです。
2時間の補修時間はつぶれましたが、
それだけの価値はあったと思っています。
今日で彼らも一歩前へ進めたはずです。
明日からまた補修再開します。


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