多様性を培うためには、

多様な考え方に対して柔軟性を持つことと、

上面だけではなく、
心底から異なる考え方を、

まずは一旦受け入れるところから始まります。

お祈りは多様で、

あらゆる次元を超えています。

0次元から、無限次元まで、人知の及ばないところまで、

祈りの領域になっています。

最近、カウンセリングをした中に68歳の女性がいました。

彼女は両親と姉を見送って、
しばらくは落ち込んで
いました。

しかし、もともとは明るい性格で、その明るさに惹かれて彼女の周りには大勢の人たちが集まってきていました。

私は彼女がどんな形で亡くなった両親と仲の良かった姉を受け入れているのかを知りたくなり、率直に意見を聞いてみました。

すると、日を決めて、3人と生きていた時と同じような会話をすると言うのです。

亡くなった人として、自分の中では扱わず、

かつて何でもないような会話を何でもなく、

当たり前にして、

お祈りをすると自分の内側に
喜びが生まれて楽しくなって
しまうと言うのです。


彼女は、若い頃から、お祈りには抵抗はなく、

しかし、特定な宗教に、

どっぷりつかりたいなどとは思ったことがないと言うのです。


具体的にどんなふうにするのか知りたくなって尋ねて
みました。

すると何日には父母と話す。
何日には姉と話すと決めて、

必ずその日に会話をすると、
それなりに返事が戻ってくると言うのです。

例えばまだ生きている姉の主人に良いことがあるとそれを伝えてあげると。

急に体が重くなり、
姉が自分にサインを送ってくれたなぁと感じて応答してくれてありがとうと感謝をします。

次にこれからも私を守ってねと言うと体が急に軽くなります。



こんなやりとりをお祈りの
中で楽しくやっているんだ
そうです。




私があなたにとって祈りとはどんな存在ですかと質問したら

「祈りは私の人生そのものです。

日常の生活の中で辛いこと
たくさんあります。

でもお祈りをするとモヤモヤが吹き飛んでスッキリします。

お祈りは私の楽しみです。」


祈りの楽しさを、最近思い出したのは、夏の富士山に初登頂をしたときのことです。

ご来光を見に行こうと、男女7人で行ったときの体験は今でも忘れられません。


5合目までは車で行き、5合目から実際の富士登山が始まり
ました。

山男で登山経験豊富なT君は、
数回、富士登頂を果たして
いました。

彼の提案で
「この人数で一塊まで登るのは、足弱の人にとっては辛いだけで楽しくない。

そこで2つのグループ分けをしたほうがいいと思うが、

どう思う?隊長さん。」

いきなり急に私が隊長に指名されて、目を白黒させながら良い提案だと賛成し、

3人と4人の2つのグループに
分けました。足弱2人にT君と歳の若いS君がつき、

そこそこしっかり登れそうな
3人が、先頭グループを組み出発しました。

私はそこそこ組で、男2人と女性で、2人とも私より若く山好き
ほどではないが、

登山は苦にならない程度の3人
でした。

3人組が先行し、4人組は後をついて登っていきました。

4人組は賑やかに会話も楽しみながら、途中まではついてきました。

4人組の話し声が聞き取れない
ほど、距離の空いたところで、

3人組は休憩を取り用意してきた。水やお菓子などを口にして
K君が


「隊長はなぜ富士山に登ろうと思ったのですか?」

と、聞いてきたので

「そこに富士山があるから」

と、冗談を言って、ちょっと
真面目に

「日本人として、日本最高峰の山であり日本の象徴でもあるわけだから、

それに
美しさは世界一と言われている富士山に1度は登ってみたいと
思っていたのと、

翌朝の富士山のご来光を見ると、ほとんどの人が山際から出てくる日の光に手を合わせて拝みたくなる、

と聞いていたので、本当なのか
試したく思ったのさ。

自分もそうなるかどうか実験してみたかったから。」

と答えました。

そうこうしているとT君達の4人組が到着して、7人でみんなの
無事を喜び合いました。


自稱足弱だと言った2人に関して、T君は全く問題がないと言い

すごく良いペースで歩けていると言うと2人は嬉しそうにTさんのリードが上手だったからと、

お互いを讃え合っていました。


何の事故もなく、今夜宿泊する8合目の山小屋につき、夕食の
カレーライスとサラダを食し、

談笑団欒の一ときを過ごす間に、山小屋あたりが暗くなってきました。

かなりの数の人たちが山小屋に泊まっているのは、

明朝の日の出を見に来ているのだと思うと、人間の考える中身は似たり寄ったりだなぁと1人で苦笑していました。

夕暮れが去って、これが夜のとばりかと感心するほどの暗闇が降りてくると、

空の星の輝きが一段と強く感じだし、全員で山小屋の外に
出て、

満天の星空を仰ぎ見ました。

私のグループになったE子さんは、こんな夜に、富士山の山頂付近でプロポーズされたら素敵です。

断りきれませんねとしんみりしていました。


「明日は日の出の1時間半前にはここを出発しますから、早めに横になってよく眠っておいて
ください。」

と、T君が声をかけると、
全員山小屋の中に入り、男性たちは睡眠薬(実は日本酒)を
適量飲んで山小屋のお煎餅の
ような布団に入り、

高山の薬は効きが早いねと言って寝てしまいました。

日の出の5時33分に合わせて
4時に全員起床し、富士山頂にある浅間神社に向かって、

100人近くの人たちが歩みを進めました。

日本人の良さなのか命令もされないのに、整然と歩き始め、

予定通りに富士山頂に到着しました。

休憩する年輩者、神社に参拝する人、それぞれ思い思いに

5時33分を待っていました。

ご来光を見るために集まった人たちは、
なぜか緊張した顔をして…






真心のささやきを貴方へ❤️