佐藤君のその後が気になりながらも、

同じアパートに住みながら顔を合わせる機会がないのと、


私が夜勤の係員(夜勤約150人の管理者)を担当することで、
私は夜勤、

彼は営業部なので昼の勤務で
生活パターンの変化で仕方の
ないことでした。


仕事上では私の提案した作業
改善案が取り上げられ、

それが実行に移り出して圧延
工場の業務上の災害が減少傾向に転じる


うれしい経過の報告があって、森田課長や上司の木村さんからお褒めの言葉がありました。

私としては感じた事を率直に
文章化しただけなのにと
「盲蛇めくらへびにおじず(恐れずの意)」

で新入社員として詳しい事情を知らなかったのがかえって
功を奏したものだと思い、

面映い気恥ずかしさがあり
ました。

度々起きていた死亡事故も
全く起きなくなったのは熟練工を対象とせず、



新入社員を想定して対策を考えた視点が良かったと結論づけられました。


次に私に与えられた課題は、
世の中の景気が良くなって
から、



大学卒のA群もB群も定着率が
悪く、この4、5年の離職者に
頭を痛めていると森田課長から


「来年度の新入社員教育の
担当者は君が本社の総務部長
から指名があったのだ。」

と言われ

「何故私が選ばれたのですか、

その理由を知ってからお返事
をさせて頂いてもよろしい
ですか?」


本来新入社員教育は、
本社総務部で担当するように
なっていました。

本社の総務課長が責任者
でした。


川崎工場の総務課の単なる
一係員の背負える業務では
ない位置付けでした。

森田課長が
「君の時の社員教育には本社
の課長と係長クラスが行って
いた。

私も詳しい経緯を知らないから上部に聞いてみて、再度君に話すようにするから。」


と応じてくれました。






真心のささやきを貴方へ❤️