令和5年8月8日



第193回目
 6つの徳目の6

馬子が
「さて6つ目の徳目として徳、仁、礼、信、義と挙げて来ましたが、12階位に別ける為には智恵を搾らなければなりません。


そこで太子に尋ねたいが6徳の
出典である『書経』には

どんなふうに書かれているか
説明して下さるかな」




馬子が全部いい
終わらない内に

書経には人間の守るべき
六つの徳目として知、仁、聖、義、忠、和とあり

或いはとして礼、仁、信、義、勇、知とあります。

ここで共通しているのは
仁と義と知になります。

仁と義は既に出ていますから
残りは知だけです。

しかし、
知の本来の意味は、しる、
みとめる、感じる、気付く、
意識する、おぼえる、わかる、

など知の本質はさまざまな
情報や知識、刺激などを
受け入れる作業を知と呼ん
でいます。


知ろうとする行動は能動的
ですが、

だからといって知として
得たものを有効に使うと
いうところまでには至って
いないのです。


私は知を大切な位階に用いる
には弱い印象を持ってしま
います。」

との太子の言葉に馬子はすぐ
反応して

「家の者の中にモノ事は良く
知っていて尋ねれば答えるが

自分から何かをやろうとは
しない者がいる。


今の太子の説明の中で、知は
位に用いるに房わしくないと
感じ、

知より積極的な神に通ずる
叡智のような文字を考えて
見てはと思いますが。如何に」

推古帝は目を閉じてしばらく
して
「大臣の申すこと、もっとも
と思います。

仏の智恵の智はどうか?」

太子は
「さすがお上です。

智がよろしいかと存じます。」


感嘆しながら賛成しました。








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