5月26日






アマリリス







ウクライナの花マリーゴールド






今日は朝から宮城内は
騒々しい人の行き交い、
物を運ぶ足音、

車の轍わだちのきしむ擦過音に、
人の仕事を進めるやり取り
の話し声、


親方らしい人の命令を下す、

大声となにしろ賑々にぎにぎしく
活気に満ちています。


天平勝宝てんぴょうしょうほう4年

(752年)4月9日

聖武太上天皇悲願の
盧舎那仏開眼かいげん
当日です。



世界で初めて鋳造技術に
よって造立された大仏が
完成し、

そのみ前に
聖武上皇、
光明皇太后、
宮子皇太后妃と
孝謙帝、

文武の百官が居並び
全国の僧侶をすべて集めた
と思えるほどの大勢の僧が
参集しました。


聖武上皇様が発願をして
盧舎那仏が完成したの
ですから本来は上皇様が

斉会さいえ(衆僧に斉食を
供養する法会ほうえ
を取り仕切るべきところ、

上皇様は僧になられたので、
孝謙様が斉会を執り行われ
ました。


その堂々たるお姿に改めて
貴いお方にお仕えしていて

私は幸せ者だとつくづく
思わずにはいられません
でした。



そのお姿は純白の絹衣きぬごろも
のご衣装(上半身に着る衣)
と真っ白な裳も(下半身に
つけるころも)を
身にまとい、


天女の如く神聖で清々しく
見えました。


大柄な孝謙様のお振る舞い
はこの世のものではなく
天空から舞い下りた女神様
に私の目は段々とうつる
ようになりました。


不思議な陶酔とうすい感に
浸っていました。

孝謙様の頭の上には

今まで見たこともない
黄金に輝く(冕冠べんかん)が
あって、

重そうではありますが
よく合っていて安心して
眺めていることが出来
ました。



私は孝謙様に最も近い場所
に控えていましたので、

聖武上皇様の感無量の
お顔の表情や

光明皇太后様が感涙に
むせばれて流す涙の意味を
噛みしめられました。



国家国民の安寧を
切望されて

完成された大仏様の
神々しいお顔に私自身が
癒されました。



真心のささやきを貴方へ❤️












火の玉の様な夕陽