プロローグ
「この物語はアフターコロナに新しい世界を作る主役、女性に捧げる応援歌です。
スーパーヒロイン、キクシをメインとして日本の歴史を辿って行きます。日本女性の素晴らしさの原点を探ります」
キクシ
「この対馬は竜宮城がある神々のお住みになっている処として人々の憧れの的になっています。
その聖なる島の至近距離で宝船が沈没したのは偶然ではなかったのです。
神々の意図されるところは
善を行う者に罰は与えません。
私達は善きことを行うために
朝鮮半島に向かっているのです。
従って私達に不都合が起きたからと言って人命を損なうような行為はすべきではないと
考えます。
人は生かしてこそ善も行えると信じます。
こちらの気持ちを分かって頂けましたですか?」
この3人を含めた35名を護衛船二艘とキクシの後詰の船に割り振ってもヤマトに全員戻るには船が不足していました。
天然の良港がある対馬には漁船が幸いにも豊富にありました。
買い上げた船諸共に総員が帰ろうとしたキクシに亭さんから
数人の者達がこの島に残りたいと言っているというのを聞いてキクシは喜んで許可を与え
ました。
結果としてこの宝船遭難事件がヤマトが対馬を事実上支配下に置くきっかけになったのです。
ヤマトに帰ったキクシはスメラ様と面会し宝船作戦は見た目は失敗だが新羅との交渉を再度行う際に有利な条件を作るための参考になる事例が沢山あったと報告致しました。
今回の遠征によって万が一、
新羅に挑まざるを得ない場合には対策が打てる手が分かったことによって、
スメラ様のご出座があれば、問題は解決できると確信しました。
一番の収穫は大綿津見の神と良い関係が築けたことです。
2番目には海龍神かどうやら私達に協力をしてくれそうだと分かったこと、
第三に全員が最大の難所玄界灘を無事に乗り切ったことです。
キクシがこのように報告するとスメラ様は
「三韓をこのままにしておくと、いづれの時にかヤマトに禍をもたらすような気がします。
キクシがスメラを名乗り、
ヤマトの総力を上げて新羅を
降参させるべきと考えます。
朝鮮半島が平和であればヤマトも平和です。
この際どうしても三韓を平らげる必要を感じます。
キクシよ、今日から貴女がスメラ様です。
私はそっと身を隠しています、
まず味方からそのように信じさせなければなりません。
あとは頼みます。
私はキクシと一体化して、
常に共に居ます。
私はキクシの守護霊であり、
キクシは私の守護霊です。
一番気を付けなければならないのは武王子と華玄の2人です。
あとの人達は全く問題はありません。」とスメラ様はご自分のお召しになっていた着物をすべてキクシに渡して退室されてしまいました。
キクシのスメラはヤマトの主要な人々を集めてヤマトの新しい体勢とそれぞれの役割分担を
発表し、
当面の課題である三韓征伐に
全力を傾注(けいちゅう)し
ました。
三韓とは新羅、百済、伽耶の三国で高句麗は入っていません。
キクシのスメラ様は誰にも疑われずヤマトの主力部隊を前にして
「今まで軍の最高司令は作戦はキクシ軍師、実戦指揮が讃王となっていたがこれよりこのスメラが全ての指揮命令を行う
キクシは天竺への使者に出し、讃王は唐の国への使節の長として出国をした。
さて私は戦争によって三韓を
征服しようと考えてはいない。戦争仕度はするが相手の戦意を喪失させて降伏させるのが上策と考えている。
ヤマト国の総力を上げて戦わずして勝つ仕掛けをこれより実行する。」
と宣言し、側近の者達にはこれから半年かけて準備をし、10月初旬、できれば10月1日に出兵を行いたいと告げたのです。
キクシスメラ様は神懸りしながら次に指示を出し外交担当の建王子に命じて新羅にはヤマトの軍勢が大挙して攻め寄せて来る
野蛮人たちなので、情け容赦なく殺されると流言飛語を流させ、
百済、伽耶には国や民の安全を保証させました。
キクシスメラの陣立て
正規兵 水陸合わせて3,000人
水軍の応援隊(漁師隊)3,000人
陸戦隊の応援 農業従事者9,000人
合計15,000人
船 大型軍船12艘 中型48、小型96
軍船、 計156
漁船2,400艘
合計2,556
巨大鮫の援軍 数知れず
空から大型の鳥達も多数参戦
以上のキクシスメラの大軍勢が対馬の浅芽湾に終結しました。
当然この情報は新羅王に伝えられ、噂通りの大軍に驚いた王は百済に助けを求めましたが拒絶されグズグズしている間に
ヤマト軍は新羅の金海を船で埋め尽くしてしまいました。それを見た新羅王は戦わずしてヤマトに降服をし、ヤマトに朝貢(ちょうこう)を誓いました。百済王、伽耶王も同様にヤマトに朝貢をするように誓詞を捧げました。
ここに三韓征伐が完了し
ました。
真心のささやきを貴女へ❤️
和氣先生との対話もご覧になって下さい↓