12月23日  安芸の宮島の桟橋



安芸の宮島






プロローグ 


「この物語はアフターコロナに新しい世界を作る主役、女性に捧げる応援歌です。

スーパーヒロイン、キクシをメインとして日本の歴史を辿って行きます。日本女性の素晴らしさの原点を探ります」




筑紫から対馬までは海上、

約32,5里(130km)この間の

最大の難所が玄界灘で

今までも沢山の船がここを

乗り切れず海難事故に

遭遇しています。






朝鮮半島からヤマトに来るに

は対馬海峡に乗ってしまえば

良いので天候さえ

荒れなければ比較的容易です。





しかしヤマトから朝鮮半島に

渡るのは命がけで、


この当時渡韓は非常に少なく、反対に朝鮮半島から渡来する

人達は数多くいました。



キクシは連絡係りに


ハヤブサのスー君とその一族

になってもらっていました。





スー君とは大陸の時から

ずっと仲良して、

遠くの情報も随分伝えて

くれていました。






先行する大型船の宝船と

護衛の二艘は順調に進んで

いるように見えました。






お天気にも恵まれて

取り敢えず対馬までは何とか

無事着きたいと船頭や水夫

(かこ)達も同じ気持ちで

航行を続けています。





そんなところにハヤブサの

スー君が宝船が蛇行している、危険だと知らせてくれました。





宝船には鮫の一番大きな

群れが付いてくれているので

心配ないと思いましたが



キクシに妙な胸騒ぎが起き

速度を上げて先行する宝船に

追い付こうと下知(命令を下す)を下しました。





金さんが声を張り上げて

水夫達を励まし精強な

人達ですから見る見る

うちに3艘との間隔が

つまって行きました。






護衛の二艘には、まだ情報が

伝わっておらず金さんが声を

からして二艘が宝船に追い

つくよう、

何度も繰り返し指示を出し

ました。




キクシの船は二艘の船を追い

越して宝船に近付き蛇行して

いる宝船に声をかけようと

した瞬間船は大きく左に傾き、




まず数人が悲鳴と共に海に

投げ出されました。



そして船の左傾が

ひどくなるにつれて乗組員達

が次々海に放り出され、



そのうち船は腹を見せて

船体が裏返しになってしまい

ました。



一瞬の出来事でした!



キクシも金さんも予測外の

展開に意味不明の言葉を

発する以外、何も出来ません

でした。




真心のささやきを貴女へ❤️







和氣先生との対話もご覧になって下さい↓