11月6日  ピンク色の雲




今まで全く発言しなかった珍さんが
「先程のキクシ様のご意見に従って対応の仕方を検討して行くとその中に打開策があるように思えます。私は讃王様のお蔭で幸せに暮らしていますが朝鮮半島の南の三国については、かねがね心配をしています。
三国に分かれていても同じ民です。彼等は勤勉で何事もなく暮らせて働けばそれ以上のことは望んでいません。私は自分の身を振り返って見て、なにか争いを鎮めるために力になれたらと思っています。」


珍さんの想いのこもった発言に全員が姿勢を糾(ただ)した感がありました。無口な武王子が「私が朝鮮に渡りもっと詳しい事情を見た上で作戦を立てた方が良いと考えますが如何!」
と切り口上で発言すると建王子が「それは私の役目です。スメラ様のお許しがあれば出来るだけ早くに張さんと共に現地に向かってはいかがでしょうか?」

スメラ様
「それは良い考えです。今回は建王子と武王子の二人を派遣しましょう。」
とスメラ様の許可が出たところで張さんが「二人の高位の方が渡航されるのでしたら、ヤマト国の正式な使者として新羅にお出ましになり、まず外交でヤマトのスメラ様の書簡を携えて三国間の争い事を調停したいの旨を書き送って下さると有難いことで御座います。それに対する反応もこれからの作戦に役に立つと思います。」

すかさずキクシが「まず使者を送るというのは妙案です。好太王は欲張りと聞いまていますので、もしヤマトの提案に応じる場合は〇〇の得がありますと条件を出さなければなりません。
もし応じない場合には〇〇〇となりますよと言う具体的な内容が必要ではないでしょうか?」

讃王が発言を求めて「キクシ様のご意見に賛成なのですが応じない場合どうするかはハッキリしています。ヤマトの軍勢と百済、伽耶の連合軍が新羅を挟み討ちにすると言い送れば、したたかな好太王でも恐れをなして、ヤマトこくの調停に応じるでしょうが、応じた場合に新羅王にどう言う報奨(ほうしょう)を与えるかが難しいです。どんな案があるか残念ですが私には思いつきません。」

建王子が「大陸行きの際に砂金を用意して、いざというときに役に立ちましたが新羅王は砂金は有効だと思います。」

讃王
「確かに砂金は喜ぶでしょうが、ヤマトは出兵を考えると大量の否、少量でも軍費に必要ですから出せません。もっと他に何かあるはずです。」



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紅葉🍁が美しい🍁



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