30.引き際

事業が行き詰って進退きわまったときには、初心に立ち返って失敗の原因を考えてみるがよい。事業が成功してすでに頂上を極めた時には、その先どうなるかをよく考えなければならない。

 

31.富貴、聡明な人物は

富貴な人物は、人に対して鷹揚であるべきなのに、かえって刻薄である。これでは富貴でありながら、やっていることは貧賤な人間と変わりがない。どうして幸せを保つことができようか。

聡明な人物は、才能を包み隠しているべきなのに、かえってそれをひけらかす。これでは聡明といいながら、愚かな人間と少しも変わりがない。どうして失敗を免れることができようか。

 

32.立場を変えて見れば

低い地位にいれば、高い地位についている者の危なっかしさがよくわかる。暗がりにいれば、明るみにいる人間のしていることが透けて見える。

じっと静かにしていれば、動き回っている人間の空しさが分かってくる。沈黙を守っていれば、多弁な人物の騒がしさが見えてくる。

 

37.華美を排して

利口ぶらずに朴訥な生き方を心がけ、少しは充実した人生を送りたい。

華美を排して質素な生活を心がけ、この大地にしっかりと清名を留めたい。