最近は競売物件が以前に比べると大幅に減少しました。

今回の飯塚市の競売情報は、2件です。

 

その中で、平成31年(ヌ)第1号の内容には、驚きました。

まず(ヌ)の時点で、普通競売ではなく、強制競売です。

債権者の意志の強さが伝わりました。

保証協会が債権者でした。

競売なので元号が変わる前に申し立てされているので、

事件番号も平成です。まだ令和ではありません。

 

肝心の物件内容についてです。

競売になったのは、土地です。

基準価額102万円、買受可能額は81.6万円です。

 

飯塚市の中心部に近い所の土地です。

約53坪。

これが、ただの土地であれば(更地であれば)普通に考えても

500万円程度のはずです。

固定資産税は約2.5万円/年。

 

イヤに低い。

建物が建っているから、です。

借地です。

それも昨年に新築されています。

借地人は、市内の建築会社であり、不動産会社です。

 

土地は借地契約になっていました。

3点セットを読むと驚きました。

 

土地の契約内容が、3年間の普通土地賃貸借契約となっていたからです。

信じられません。今時。

 

普通土地賃貸借=普通借地の場合、30年以上です。

宅建業者ではなくとも、並みのFPでも常識です。

 

地主とこのような契約をするとは信じられません。

期間の意味が無いからです。

地主は全く知識が無いと仮定し、契約内容の3年間が経過したら

終了=返還されると思っているかもしれません。

 

できません。

少なくとも30年間は普通借地契約になるからです。

さらに地代に驚きました。

 

53坪、1万円/月、その他の保証金等は一切なし、です。

この地域であれば、仮に月極め駐車場用地としても低すぎます。

 

停め方にもよりますが、6~8台は可能でしょう。

仮に6台としても、1台あたり4,000円~5,000円/月の駐車料金は

可能です。すると、2.4万円~3万円/月となります。

低く見ても、2万円/月にはなるでしょう。

しかも敷金等で2ヶ月等は必須です。

 

ですが、契約内容は1万円/月、異常だと感じます。

この内容であれば、借主の建設兼不動産業者は、12万円/年だけで

好きに使うことができます。

固定資産税は地主が支払いますので、他は不要です。

 

3年間の賃貸借契約と記載していても、借地借家法により30年以上となります。

借主に圧倒的に有利な内容です。

 

なぜ、このような内容になったのか、疑問です。

債権者の保証協会も、おそらく同様の意見になると思います。

そのため、通常の競売ではなく、強制競売になったのかな?と思いました。

 

ただし、借主も安穏とはできないでしょう。

競売なので、入札です。

全国どこからでも可能です。

 

さらに底地です。

分かっている人であれば、極めてラクな投資対象と考えるでしょう。

最低価格で落札できれば、実質利回りで10%を超えます。

1万円/月×12月-固定資産税(約2.5万円)=9.5万円/年

入札諸費用を考慮しても、最低価格であれば、落札価格は約90万円。

 

9.5万円/90万円×100%=10.55%の実質利回りです。

しかも土地なので、何も手間がかかりません。

底地というだけで見向きもしない場合と、どうとでも対応できると

考える人で見方はまるで変わります。

 

地代の増額請求は手間がかかります。

調停開始から裁決まで時間が必要です。

 

先のように駐車場であった場合の地代、鑑定士が算出した地代等で

決まるはずです。おそらく常識の範囲で相当に変更になると思われます。

 

この程度の金額なら、通常は競売になる前に建物所有者兼借地人が

買い取ることが多いと考えます。

 

競売になるのは、よほどの理由が潜んでいるか、誰も入札などしないと

考えているか、かと思います。

 

開札結果を興味深く待ちます。