コロナ対策には普通の石鹸が一番である理由を科学的に説明
The science of soap – here’s how it kills the coronavirus
【The Guardian】https://www.theguardian.com/commentisfree/2020/mar/12/science-soap-kills-coronavirus-alcohol-based-disinfectantsより翻訳

 

 

(画像左:洗う前の手の様子。

画像右:石鹸水で30秒手を洗った後の様子。 ブラックライト照射で、洗い残し箇所が光って見えます

https://www.weforum.org/agenda/2020/03/soap-hand-sanitizer-germs-coronavirus/

 

「石鹸はウイルスの脂肪膜を溶解させるため、ウイルスはバラバラに崩壊して、死滅させます」

 

 

 

ウイルスは、身体の外で何時間も活性状態を維持する場合があります。アルコール入りの消毒剤や液体、拭き取り用品、ジェル、クリームは、ウイルスの除去に役立ちますが、普通の石鹸にはかないません。

 

私がこの情報をツイッターで紹介したところ、口コミで大きく拡散されましたが、それがなぜか理解できたように思います。

 

衛生健康の機関は、私たちに二つのメッセージを送っています。体内にウイルスが侵入した場合、それを殺す、あるいは体外に排出させる医薬品はないということ。もう一つは、ウイルスの拡散を抑制するために手を洗うということです。

 

ですので、私のメッセージが変に思われたのでしょう。百万ドルを出してもコロナウイルスに有効な医薬品を買うことはできないのに、昔ながらのおばあちゃんが使っていたような石鹸がウイルスを殺せるなんて。

 

では、新型コロナウイルスSars-CoV-2や、ほとんどのウイルスに対して石鹸が有効である理由はなんでしょうか。

 

簡単に言えば、ウイルスは自己組織化されたナノ粒子であり、最も弱いリンクは脂質(脂肪)の二重層です。 石鹸はその脂肪膜を溶解させるため、ウイルスはバラバラになって死滅します。ウイルスは実際には生きていなるわけではないので、正確に言えばウイルスは不活性になるということです。

 

もう少し詳しく説明しましょう。ほとんどのウイルスは3つの主要な構成要素であるリボ核酸(RNA)、タンパク質、脂質からなります。ウイルスに感染した細胞は、これらの構成要素の多くを作り、その後自発的に自己集合してウイルスを形成します。

 

これらのユニットを一緒に保持する強力な共有結合は存在しないというところが重要です。つまり、このユニットをバラバラに分離させるためには、強力な化学物質は必要ない、ということです。

 

ウイルスに感染された細胞が死滅する際、この新しいウイルスのすべては逃げ出して、他の細胞に感染しようとします。そのウイルスの一部は、肺の気道までたどり着く場合もあります。
咳、特にくしゃみによっては気道内の小さな水滴が飛び出し、最高で10mは飛びます。

 

コロナウイルスを移動させる可能性があるのは、それよりも大きな水滴であると考えられていますが、これも2m以上は飛行します。

 

このような微小な水滴は表面にたどり着き、多くの場合はすぐに乾燥します。しかしそれでもウイルスは活動的なままです。

 

人間の皮膚は、ウイルスにとって理想的な表面です。人間の皮膚は有機物であり、表面の死細胞のタンパク質と脂肪酸はウイルスと相互作用するためです。

 

たとえば、ウイルス粒子が付着している鋼の表面に触れた場合、皮膚に付着して手に移ります。その後、顔、特に目や鼻孔、口に触れると、感染する可能性があります。 そして、ほとんどの人は2〜5分に1回、顔に触れることがわかっています。

 

ウイルスを水だけで洗い流せる可能性もあるでしょう。しかし皮膚とウイルスの間にできている、強力な接着効果に対抗する手段としては水洗いだけでは十分ではありません

 

 

しかし、石鹸入りの水では話は全く異なります。石鹸には両親媒性物質として知られる脂肪のような物質が含まれており、その一部はウイルス膜の脂質と構造的に非常に似ています。
これは、石鹸が肌から通常の汚れを取り除くメカニズムとだいたい同じものです。

 

 

(画像:石鹸が皮膚の表面の汚れを落とすメカニズム https://www.marketwatch.com/)

 

 

 

石鹸はウイルスと皮膚の間の「接着剤」を緩めるだけでなく、ウイルス内部のタンパク質や脂質、RNAを一体に維持しているつなぎ目のような相互作用も緩めます。

 

 

(画像:石鹸がウイルスの一部を破壊するイメージ画:https://twitter.com/ferrisjabr/status/1238508769232826368

 

ほぼすべての「消毒剤」製品を含むアルコールベースの製品は、高比率のアルコール溶液(通常60〜80%エタノール)を含み、同様の方法でウイルスを殺します。

 

しかしごく少量の石けん水で手をこすり合わせることで、手全体を簡単に覆うことができるため、石けんの方が良いと言えます。

 

エタノールで殺菌する場合は、ウイルスをエタノールに短時間浸しきる必要がありますので、拭き取ったりジェルを塗り込んだ場合でも、手の皮膚に十分に行きわたらない場合が大いにあります

 

 

(画像:消毒ジェルを手に塗った後の状態。石鹸よりも手のしわなどを中心に汚れが残っていることがわかります)

https://www.weforum.org/agenda/2020/03/soap-hand-sanitizer-germs-coronavirus/)

 

 

ということで、石鹸が一番ですが、状況的にそれが難しい場合はアルコールベースの消毒剤をご利用ください。
 

 

 

著者:Pall Thordarson氏は、シドニーのニューサウスウェールズ大学の化学の教授です。

 

 

 

(翻訳終了)

 

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【コメント】

 

画像左上から右上→

1. 手を洗う前

2. 水洗いの後手を振る

3. 6秒間の手洗い、ソープなし

 

画像左下から右下→

4. 6秒間の手洗い、ソープ使用

5. 15秒間の手洗い、ソープ使用

6. 30秒間の手洗い、ソープ使用

 

https://www.instagram.com/kristenanniebell/

 

 

 

私自身は、過去の仕事の経験からウイルスへの接触を完全に避けることなど無理に決まっていると考えていますので、結局はやはり、自分の免疫力を上げるしか感染症を予防する方法はないと考えています。

 

それでもやはり可能な場合であれば、健康的な範囲で除菌をすることも、基本的な衛生習慣として重要です。

 

ワクチン産業などは、「ワクチンが使われ始めて感染症が激減した!」と「効果」を主張していますが、実際のところは世界的に多くの国で衛生に関する科学的な理解が深まり、インフラも整えられ始めたところから感染症は激減し始めてていました。ワクチンは感染症の数が減少し始めてから用いられたにすぎません。

 

 

 

 

抗菌ソープは百害あって一利なし・アメリカ政府が販売を禁止

https://ameblo.jp/wake-up-japan/entry-12198467595.html

 

 

FDA医薬品評価センターのジャネット・ウッドコック所長・声明文より:


「細菌類の拡散を防止するためには、抗菌ソープの方が効果的だとお考えの消費者の方もいるかもしれませんが、普通の石鹸と水よりも効果があるという科学的な証拠はありません」

 

「実際のところ、抗菌(ソープ)の原材料は、長期的な視点では利点よりも有害性の方が高い可能性があると示す一部のデータも存在しています」

 

 

 

(抗菌製品が他の製品よりも高い抗菌効果を持つという)証拠がないことに加え、抗菌ソープに使用されている化学物質はホルモンを阻害する可能性があるとして、FDAは19種の指定された化学物質を一つ以上含む抗菌ソープすべてを禁止することに決定したのです。

 

その化学物質の一つがトリクロサンです。病院内での使用目的で1960年に開発されたこの物質は、80年代には家庭での使用目的で液体ソープに混入され一般販売が開始されました。

 

しかし最近の研究では、トリクロサンの長期使用により人間の内臓内の微生物叢を変質させることで健康上悪影響があるという関連性が認められています。

 

詳しくは本文からご確認ください。

 

 

コロナ感染抑制の目的で、いくつかの国では空からヘリコプターなどで消毒剤を散布している、というニュースもありましたが、とんでもないことです。

 

そのような方法で完全に無菌にするなど不可能ですし、人間ばかりでなく、環境内のあらゆる生物にとって有害すぎます。以前にも感染症の流行で同様の一斉殺菌剤散布が行われた際も、危険性を訴える意見が数多く出されていました。