東京でオリンピック大会開催が決定された時は、福島の事故の記憶もまだまだ新しい頃で、福島からそれほど遠くない東京でスポーツの祭典って。。。と唖然としたものでしたが、放射能汚染以前に大腸菌などの汚染も酷かったそうです。
本当に今からでも遅くないからやめたらいいのに。。。という個人的な本音はさておき。
これは何も最近だけの話でもなかったようです。
衝撃的なほど汚染されていて避けたいビーチ
6 Shockingly Polluted Beaches to Avoid
2012年
「お台場ビーチ:お台場は、東京にある埋め立ての人工島の湾です。
見た目の美しさは異論の入る余地もありませんが、泳いだり、浅瀬を歩くことさえ避けるように強調されている場所です。L.A. Times によれば、下水処理場へ流れ込む下水から大量の糞便物質が海水に流れ込んでいるとのこと」
こちらは2012年の記事ですが、下の写真にあるような見るからに泳ぎたくないビーチや、インドのボンベイなどと並んでの「泳ぎたくないビーチ」で世界上位6番までに入っていたそうです。
糞尿だけでなく、昨年の時点ではまだセシウムなどの汚染が確認もされています。
東京湾への放射性セシウム流入続く 河口付近の泥に集積 (2018年、朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASL5063RDL50PLBJ001.html
オリンピック開催よりも、政府には国民の健康のために真剣に環境の改善に取り組んでもらいたいものですが、特に今の政権にはとても無理な話なんでしょうね。というか、大腸菌以前の問題で本気で東京湾を泳がせようとしていることが信じられません。
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でも、これは東京だけではなくて、世界的に見ても「よくある話」になってきているのはとても残念なことです。
数年前のブラジルのオリンピックの際も、河川などの汚染が酷すぎるというニュースを嫌になるほど見ていました。
また、今年に入ってからだけでも、欧州などでも「泳げない程の汚染」が各地でニュースになっていました。
★汚染警報が出されたフランスのリビエラ海岸が遊泳禁止に
Beaches closed on French Riviera after pollution alert
2019年7月29日
https://www.thelocal.fr/20190729/beaches-closed-on-french-riviera-after-pollution-alert
リビエラ海岸というのは、フランス南部~イタリア北西部にあるリグリア海沿岸のことだそうですが、夏には人気の観光スポットです。
その一つマルセイユでは、ビーチでの人の多さや都市部のインフラ、地形などが原因で長い期間に渡って汚染に苦しんでいるとのこと。
フランスのラジオ局での一般観光客のコメント:
「水温は高いんですけど、水に入りたくはないです。何か浮かんでいたりしますし」
現地の海岸線安全・保全局の代表のコメント:
「水を飲んでしまった時の危険性は証明されていますが、みんな、それを理解していないようです。一つ以上の胃腸系の問題を起こしかねないのですが」
https://earther.gizmodo.com/u-s-beaches-are-so-full-of-sewage-pollution-theyre-of-1836629942
・2018年、沿岸部や五大湖、プエルトリコのなど29の州にある4,523のビーチの半分以上で、1日以上、水泳に適さないレベルの汚染があって遊泳禁止になっていた
・米国環境保護庁が認めるレベルを超えるバクテリアが検出されたのがその原因で、下水がその発生源。
・アメリカのCDC (疾病対策センター )の統計によると、
2017年に、水を由来源とする病原菌が原因で死亡した人の数は7,000人近く。
・調査対象になったビーチのうち578か所では、サンプルを取った日のうち25%は遊泳に適さないレベルの汚染度であった。
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★イングランド内の河川は汚染がひどく、安全に泳げる川はないという調査結果
No river in the England is safe to swim in, results of pollution investigation reveals
2019年8月3日https://inews.co.uk/news/environment/uk-rivers-pollution-wild-swimming-environment-agency/
・調査によれば、イングランド内にある河川の86%で、EUの汚染基準を超えた汚染がみられた。また、公式に遊泳に適していると認めるためには、十分に定期的な検査がなされている河川はなかった。
・環境庁による汚染度の確認は、2014年に30回あったのが、昨年は3回にすぎず、大幅に削減されている。
・ワイルド・スイミングが大流行している中、イングランドの河川の水には鉛や水銀、農薬(殺虫剤)などの汚染物質が存在していることを知らずに泳いでいる人が数多くいる。
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今年の夏になってから見たニュースで覚えているものだけでも、これだけありました。
という私も、暑かった昨年の夏は近場の村の裏にある川に何度も泳ぎに行っていましたし、今年もすでに何度か。。。そこは小さな川で、水の透明感がよくて魚もたくさんいるので、そこまで汚染も酷くはないと思うのですが。。。
ちなみにイギリスの海(ビーチ)の水も、我が家から2時間までの移動距離のところでは、あまり泳ぎたくなるような見た目の水ではないですね。
さらに、家の近くにある自然公園的な大きな公園では、湖の緑の藻が原因で、湖に入った犬が多く死んでいる、という噂も聞いたことがあります。
★インドの水
20年ほど前に、長い時で半年近く滞在していたインドのあるビーチのエリアでも、「海は汚いから泳ぐな」という話はよく聞いていました。
毎朝、地元のインドの人たちが海に入って「用」を済ませる習慣があるとか、近くの工場から排水が垂れ流しになっている、ということでした。
ガンジス川の湖畔の町、バナラシは日本でも有名な場所ですが、私が行った時が冬だったこともありますが、何より川や川の周囲の様子を見てしまった後は、とても沐浴する勇気はありませんでした。(近くで死体も燃やされ放題ですし。。。)
女子だけどかなり男前な日本人の友人は、インドについてからわざと水道水を飲んでお腹を壊して、「インドに適応した身体に作り替えたった!」と豪語してました(;゚Д゚) もちろんその後、一週間ほどお腹を壊して寝込んだそうですが・・・
私は初めてインドに行った際は、ネパールからインドに入った移動中のバスの中ですでにお腹が壊れて到着地のバナラシで数日間寝込んで、それが治って南部のビーチエリアに向かう途中でさらにもう一度お腹を壊して、その時は本気でもう死ぬかと思ったりしていたので、その友達も、ガンジス川で沐浴する人もかなりのチャレンジャーだなと尊敬してしまいます。
ちなみにその美0借りて住んでいたジャングルの中の家(の離れ)では、水道をひねって出てくる水が茶色いので気になってたところ、どうもそのおうちでは穴を掘って雨水をためているだけの「井戸」の水を使っていたんですよね。
私の日本の田舎にある実家では、地下水を組みだした、夏でも冷たくて文句なく美味しい井戸水が水道の蛇口から出ていたのですが、色々なところに住んだり、訪れたりした時にはそれがどれだけ幸運なことだったのかと驚かされることばかりです。
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ちなみに海洋のプラスチック汚染も目に余るものがあります・・・
太平洋のアメリカ近くで300マイル(約480km)に広がる「ごみの渦」を泳いで、プラスチックの汚染に関するデータを収集
300-Mile Swim Through The Great Pacific Garbage Patch Will Collect Data On Plastic Pollution
2019年5月30日
https://www.forbes.com/sites/scottsnowden/
・ ベン・ルコント( Ben Lecomte )というフランス生まれの長距離の水泳を得意とする男性が、汚染に関するデータを収集する目的で身を挺して単身で太平洋のゴミが浮かぶエリアを泳ぐことに。
・毎年、115~241万トンにおよぶプラスチック製のごみが海に流れ込んでいる
・太平洋東部のごみの渦(フランスの国土の2倍程度の面積)はハワイからカリフォルニアの間に集積し、
太平洋西部のごみの渦は、日本の南西部に集積している。
・いったんこのエリアに集積したプラスチックのゴミは、海流の流れの関係で自然に分解されるまで移動することはほとんどない。
・昨年、この男性は東京からサンフランシスコまでの 5,500 マイル(約9000km)を泳いで横断しようとしたが、悪天候などに見舞われて途中で断念していた(日本語ニュースのリンク)。
https://passportocean.com/2017/11/20/15-shocking-facts-ocean-pollution/
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数十年前には「日本人はきれいな水と安全はタダだと思っている」と書いた本もありましたが、それも今では「過去の話」なのかもしれません。
今のような「経済成長」ばかりを重視した社会は、あとどれほど持続することができるのでしょうね。
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