ここ一週間前後、欧州周辺は激しいデモ・暴動などが続いています。大手メディアではあまり報道しなさそうなので、こちらに簡単にまとめてみました。
まずは近場で、イギリスのロンドンで先週末にあったデモから。
先週のロンドンでは、ジェレミー・コービン氏の労働党党首選挙だけでなく、難民の受け入れを求める大規模なデモや、ロンドンで開催の兵器の博覧会DSEI 2015を阻止しようというデモが行われ、涼しい気候の中、熱く盛り上がっていました。
シリア難民の受け入れを要求するデモでは、集まった数千人が「私たちは難民の方々を喜んで受け入れます」と熱いアピールを行っていました。
UK: Thousands of Londoners chant "Refugees are Welcome Here"
そしてロンドンで開催される兵器展示会を阻止しようというデモは、小規模であったためかあまり注目が集まってなかったようですが、非常に力強いものでした。
2015年9月8日ロンドン、2015年DSEI兵器展示会:活動家VSタレス社製ブッシュマスター(装甲車)
DSEi Arms Fair London 2015: Activists versus Thales Bushmaster 08/09/15
「DSEIの兵器展示会を阻止しよう!」という運動に関するチラシをディズマランドで入手してからずっと気になっていたのですが、「世界中の戦争はこの展示会から始まる。だからここで止めよう」という考えの下、事前に具体的な方法を話し合うミーティングを行った上で動画の抗議活動を決行したようです。
動画をご覧頂くとおわかりの通り、装甲車を載せたトラックの前に活動家が身をはって出てトラックを後進させています!
どれだけの抑止力があったのかわかりません。その後、イギリスのニュースでシリア難民の問題について語っている人がこの展示会内にいたところをみると、開催はできたのでしょうが。
これだけのことをしている人たちがいるということ自体が私には感動的でしたし、主催者側も困ったことでしょう。
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9月11日付けのニュースでは、フラッキング(シェールガス採掘)に反対する抗議活動として、オックスフォードシャーにあるデイビッド・キャメロンの私邸を、装甲車に乗ったデザイナーのヴィヴィアン・ウェストウッドさんが攻めるという場面も報じられていました。
*****
そして海を渡ってすぐのベルギーでは、ミルク(牛乳)の価格の低さに怒った農家の人たちが、派手なデモを行っていたようです。
未修正:牛乳の低価格に反対するベルギーの農家のデモ
Raw: Belgian Farmers Protest Low Milk Prices
9月7日(月)、ベルギーのブリュッセルで、牛乳の価格の急落に激怒した農家の方々が、EUに対して何らかの対策を実施するよう求め、干草を燃やしたり、トラクターから干草をデモ対応の警察官に向かって吹き付けています。
イギリスでも全国的チェーン・スーパーが価格競争のために牛乳の価格を低く押さえており、そのために生活が大変で農場を手放す農家も多いと聞きます。
【関連記事】
★ベルギー 消防隊員が警官らを泡まみれに
ベルギーは普段は国際社会の中ではあまり目立った感じではありませんが(すいません!)、デモが過激で直接的でおもしろいですね。
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そして9月11日の「カタルーニャの日」にはスペインのバルセロナの中心地で、カタルーニャの独立を求めるデモが行われ、50万人前後が集まっていました。
Spain: Thousands march for independence on Catalan National Day
昨年のデモでは、なんと180万人が集結していました。
【関連記事】
★世界中に広まる独立運動の機運 スコットランド、ベニス、沖縄、スペイン
数千人がカタルーニャの独立を意味する旗を掲げ、「新しい国家を始めよう!」というスローガンが叫ばれていたとのこと。人数が桁外れですごい迫力です。
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この一週間前後で、欧州では特に難民をめぐる様々なデモが行われていましたが、その中でも一番過激だったのは、ドイツのハンブルグで行われた反ファシズム/人種差別のデモでした。
Facebook上でシェアされていた動画を貼り付けてみましたが、ご覧いただけるでしょうか?
観れない方は、こちらのリンクからご確認下さい。
動画からのスナップショット
このデモに関するRTの記事がこちら↓
1.4万人のドイツ人が、外国人嫌いに反対するデモに集結・ハンブルグ【写真と動画】
14,000 Germans protest against xenophobia in Hamburg (PHOTOS, VIDEO)
9月12日【RT】http://www.rt.com/news/315176-germany-hamburg-protest-racism/
こちらの記事では、Facebookの動画よりは平和な側のデモの様子が写真や動画でご覧いただけます。
こちらのリンク先では、事故直後の男性の様子が写されています。残酷に感じる方もいらっしゃるかもしれませんので、閲覧される際はご注意下さい。
昨年、ロンドンの警察もデモ対策として放水車の導入を検討していましたが、この男性がロンドン市長ボリス・ジョンソンに訴えるなどしており、その他にも非人道的だという批判が凄まじかったために導入を見送っていました。
放水車は世界中でデモ鎮圧などに使用されていますが、非常に威力が強く、けが人もよく出ており、人権擁護の観点などから批判が集まっています。
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10月3日には、イギリスのマンチェスターで保守党の会議が開催されるということで、数ヶ月前から反戦団体やデモ開催の中心的な団体などがデモ開催を予定しており、こちらもかなり大規模なデモになりそうです。
アノニマスもマスクとテント持参でマンチェスター集合を呼びかけています。(http://www.manchestereveningnews.co.uk)
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日本でも安保でデモが盛り上がり、アメリカの経済バブルもはじける寸前ということですが、ヨーロッパ全体では混乱状態がすでに始まっているようです。
最後に、こちらはデモではありませんがハンガリーとセルビアの国境では、ハンガリー側の警察官がシリア難民の入国を阻止しようと、放水車や催涙ガスと、暴動と同じような対応がされており、子供もいる現場は悲惨な状況になっています(RT)。
民主主義なんて、どこの国に存在しているというのでしょう。
まずは近場で、イギリスのロンドンで先週末にあったデモから。
先週のロンドンでは、ジェレミー・コービン氏の労働党党首選挙だけでなく、難民の受け入れを求める大規模なデモや、ロンドンで開催の兵器の博覧会DSEI 2015を阻止しようというデモが行われ、涼しい気候の中、熱く盛り上がっていました。
シリア難民の受け入れを要求するデモでは、集まった数千人が「私たちは難民の方々を喜んで受け入れます」と熱いアピールを行っていました。
UK: Thousands of Londoners chant "Refugees are Welcome Here"
そしてロンドンで開催される兵器展示会を阻止しようというデモは、小規模であったためかあまり注目が集まってなかったようですが、非常に力強いものでした。
2015年9月8日ロンドン、2015年DSEI兵器展示会:活動家VSタレス社製ブッシュマスター(装甲車)
DSEi Arms Fair London 2015: Activists versus Thales Bushmaster 08/09/15
「DSEIの兵器展示会を阻止しよう!」という運動に関するチラシをディズマランドで入手してからずっと気になっていたのですが、「世界中の戦争はこの展示会から始まる。だからここで止めよう」という考えの下、事前に具体的な方法を話し合うミーティングを行った上で動画の抗議活動を決行したようです。
動画をご覧頂くとおわかりの通り、装甲車を載せたトラックの前に活動家が身をはって出てトラックを後進させています!
どれだけの抑止力があったのかわかりません。その後、イギリスのニュースでシリア難民の問題について語っている人がこの展示会内にいたところをみると、開催はできたのでしょうが。
これだけのことをしている人たちがいるということ自体が私には感動的でしたし、主催者側も困ったことでしょう。
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9月11日付けのニュースでは、フラッキング(シェールガス採掘)に反対する抗議活動として、オックスフォードシャーにあるデイビッド・キャメロンの私邸を、装甲車に乗ったデザイナーのヴィヴィアン・ウェストウッドさんが攻めるという場面も報じられていました。
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そして海を渡ってすぐのベルギーでは、ミルク(牛乳)の価格の低さに怒った農家の人たちが、派手なデモを行っていたようです。
未修正:牛乳の低価格に反対するベルギーの農家のデモ
Raw: Belgian Farmers Protest Low Milk Prices
9月7日(月)、ベルギーのブリュッセルで、牛乳の価格の急落に激怒した農家の方々が、EUに対して何らかの対策を実施するよう求め、干草を燃やしたり、トラクターから干草をデモ対応の警察官に向かって吹き付けています。
イギリスでも全国的チェーン・スーパーが価格競争のために牛乳の価格を低く押さえており、そのために生活が大変で農場を手放す農家も多いと聞きます。
【関連記事】
★ベルギー 消防隊員が警官らを泡まみれに
ベルギーは普段は国際社会の中ではあまり目立った感じではありませんが(すいません!)、デモが過激で直接的でおもしろいですね。
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そして9月11日の「カタルーニャの日」にはスペインのバルセロナの中心地で、カタルーニャの独立を求めるデモが行われ、50万人前後が集まっていました。
Spain: Thousands march for independence on Catalan National Day
昨年のデモでは、なんと180万人が集結していました。
【関連記事】
★世界中に広まる独立運動の機運 スコットランド、ベニス、沖縄、スペイン
数千人がカタルーニャの独立を意味する旗を掲げ、「新しい国家を始めよう!」というスローガンが叫ばれていたとのこと。人数が桁外れですごい迫力です。
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この一週間前後で、欧州では特に難民をめぐる様々なデモが行われていましたが、その中でも一番過激だったのは、ドイツのハンブルグで行われた反ファシズム/人種差別のデモでした。
Facebook上でシェアされていた動画を貼り付けてみましたが、ご覧いただけるでしょうか?
観れない方は、こちらのリンクからご確認下さい。
Happening now: My footage from #Hamburg it's going down! Water canons, bottles, bricks, clashes, fights, arrests, fires, pepper spray, tear gas, explosions, more #blackbloc #antifa #1209HH #Schanze
Posted by Alex Poucher on 2015年9月12日
動画からのスナップショット
放水車、花火、爆発物、催涙ガス、レンガ、ボトルなどが飛び交う中、警察官がデモ参加者に追突して意識不明になった参加者が出ており、また複数の逮捕者が出ています。
知らずにこの動画だけ観ると、どこか遠い国か映画の中の市民戦争のようですが・・・ドイツのデモなんですよね。
このデモに関するRTの記事がこちら↓
1.4万人のドイツ人が、外国人嫌いに反対するデモに集結・ハンブルグ【写真と動画】
14,000 Germans protest against xenophobia in Hamburg (PHOTOS, VIDEO)
9月12日【RT】http://www.rt.com/news/315176-germany-hamburg-protest-racism/
こちらの記事では、Facebookの動画よりは平和な側のデモの様子が写真や動画でご覧いただけます。
しかしドイツのデモ(Facebookのもの)で、放水車がなんの遠慮もなくデモ参加者に直接放水を行っているのを見て驚きました。
数年前、ドイツのデモで放水車の放水が原因で、ある男性が両目を失明しているんですけど、規制・禁止はされていないようですね。。。
こちらのリンク先では、事故直後の男性の様子が写されています。残酷に感じる方もいらっしゃるかもしれませんので、閲覧される際はご注意下さい。
昨年、ロンドンの警察もデモ対策として放水車の導入を検討していましたが、この男性がロンドン市長ボリス・ジョンソンに訴えるなどしており、その他にも非人道的だという批判が凄まじかったために導入を見送っていました。
放水車は世界中でデモ鎮圧などに使用されていますが、非常に威力が強く、けが人もよく出ており、人権擁護の観点などから批判が集まっています。
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10月3日には、イギリスのマンチェスターで保守党の会議が開催されるということで、数ヶ月前から反戦団体やデモ開催の中心的な団体などがデモ開催を予定しており、こちらもかなり大規模なデモになりそうです。
アノニマスもマスクとテント持参でマンチェスター集合を呼びかけています。(http://www.manchestereveningnews.co.uk)
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日本でも安保でデモが盛り上がり、アメリカの経済バブルもはじける寸前ということですが、ヨーロッパ全体では混乱状態がすでに始まっているようです。
最後に、こちらはデモではありませんがハンガリーとセルビアの国境では、ハンガリー側の警察官がシリア難民の入国を阻止しようと、放水車や催涙ガスと、暴動と同じような対応がされており、子供もいる現場は悲惨な状況になっています(RT)。
民主主義なんて、どこの国に存在しているというのでしょう。