フランス:新築の全建物の屋上にはソーラーパネルか、植物を強制化

France Declares All New Rooftops Must Be Topped With Plants Or Solar Panels

4月8日【CSGLOBE】http://csglobe.com/france-declares-all-new-rooftops-must-be-topped-with-plants-or-solar-panels/ より翻訳



最近、フランスで可決された新しい法律により、フランス国内の商業地区内に新しく建築されるすべての新しい建物の屋上には、その一部に植物、あるいはソーラーパネルを設置することが義務づけられることになりました。

これはグリーン・ルーフと呼ばれ、冬の暖房や夏の冷房に必要なエネルギーの量を削減するサポートとなる断熱効果があります。

雨水の保水も可能で、流出水による問題も軽減され、都会のジャングルの中に鳥たちが家と呼べる場所を提供することにもなります。

フランスの環境活動家らは元は、新築ビルの全屋上の全表面をグリーンルーフにする法律の可決を望んでいました。

しかしそれでも、屋上の一部がグリーンルーフに覆われるのは、スタートとしてはとてもよいもので、正しい方向への大きな第一歩であると言えるでしょう。

この新しい法の方がよかったのだと言う人もいます。これによりビジネスの所有者らがソーラーパネルを設置して、再生可能なエネルギーを建物に供給する助けとなるチャンスを与えられることになるからです。これにより、フットプリントがさらに少なくなるのです。

グリーンルーフはすでに、ドイツやオーストラリア、そしてカナダの都市、トロントでも非常に人気になっています!トロント2009年に採用されたこの細則では、すべての産業用、住宅用建物の新築物件には、グリーンルーフが強制化されています。


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グリーンルーフの利点


グリーンルーフには、それはもう多数の利点があります。そのごく一部をこちらにご紹介します。


• 建物に自然の美しさと、美学的な大規模な改善を加えます。

• リサイクルの素材を使用しており、また防水膜の寿命を永らえ、さらに暖房や換気、HVACシステムの使用が減ることで使用期間が延長されます。これにより
廃棄物が減少されることになります。

• 植物が水分を保管し、水が生物のいる環境に一旦、貯蓄されてから蒸発によって大気圏に戻されることになり、治水に一役買います。 また雨水を保持し、水の温度を適切に整えて、流出水の天然のフィルターとして機能します。流水が発生する時点を遅らせ、それによって雨量の最高の時期の下水道にかかる負担を減少させる結果にもなります。

• グリーンルーフ上の植物には、大気汚染物質やその他の空気中の浮遊物を目覚しく吸着する素晴らしい効果があります。また、植物は有毒なガスもフィルターしてくれます。

• 忙しい都会では、コミュニティー・ガーデンや商業的・娯楽的スペースが一般的に不足しがちですが、そういった場所を作り出します。




フランスは確実に正しい方向性にあるようですが、北米や世界中でもすべての新築のビルに、恩恵をすべて受けるために、この素晴らしいアイディアの強制化が妥当なところではないでしょうか。





(翻訳終了)





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【コメント】


ドイツでは国をあげて脱原発の方向に向かっており、オランダではソーラーパネル搭載の道路が試験的に作られていますが、フランスでもどのようにして電力の使用を抑えて、環境に比較的優しい新エネルギーで乗り切ろうか、全力で取り組んでいるようです。しかも空気汚染も改善され、電力の必要量そのものも抑えられるなんて最高ですね。

もちろん、環境活動家による力強い推進があったという面もあるかとは思いますが、それに耳を傾けて実行する政府なんて民主主義っぽくて羨ましいの一言です。


そして数ヶ月前にロンドンに行った際、たまたま通りがかった建物が素敵なことになっていました。よく見ると、屋上も温室っぽいですね。





そしてこちらは、ネットで見つけたスペインのマドリッドにある「生きた壁(Living Wall)」です。




フランスはその他にも、ごく最近に、大規模スーパーマーケットなどで賞味期限の切れた食品はチャリティ団体に提供するように強制する法律が制定されました(The Guardian)。同じく売り残った食べ物には、ホームレスの方などに持っていかれないように何かの薬品などをかけてから廃棄するイギリスとは大違いです。


さすが「美しき緑の星」の発祥の国、フランス!やりますね!


新しい世界は、こうやってじわじわと世界中で始まっているのかもしれません。