浅田家! | 万事塞翁がフランス

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フランス南西部に住んでもうじき30年になります。双子男女の母、フランス人夫の妻です。日常のあれこれをつぶやいています。

見て来ました。オラが街の小さな映画館で「浅田家!」を。

 

日曜の午後2時回。テレビでラグビー観戦のオットに「ほな行ってくるわ~」言うて、寒風の中をわくわくしながら到着。

 

席数80ぐらいのミニシアターです。だから得も言われぬ親近感があるのよ。

客層は我が街のマダムとかインテリ階級が主流なんかな。顔なじみもいるみたいで、「あ~、○○さん元気~?」みたいに客同士挨拶を交わしているのをここに来るたび毎回見る。

 

超権威の雑誌「フィガロ」記事

稀に見る優しさの映画と褒めたたえ

 

この映画、2020年公開だったんですね。当時、フランスでも同時期に公開されたのかは分からない。けど今年の公開はフランスのラジオでも話題になっていた。

 

前にも言ったけど、私は映画を見に行く時、前情報はなるべく封鎖して行きます。先入観ゼロ、自分の感覚だけで見たいから。だから今回も殆ど知識無しで見た。

 

初めに思ったのは「おお!二宮君が主演か」。私は日本を93年に離れました。グループ「嵐」の結成が99年ですか。だから彼らの活躍とかは体験しなかったんですよ。

 

2016年ぐらいですか、某動画サイトで色々見ているとき関ジャニ∞と出会ったんです。彼らのファンになったことで、嵐の存在も覚え各メンバーの名と顔も知った。役者としての二宮和也さんも認識していた。

 

そしてこのフランスの片隅で彼の映画を初めて見ることになったわけで。いい役者さんですなあ。脚本、演出、そして脇を固める役者陣が優秀だったのはもちろんありきだが、二宮さんの演技は自然な説得力があった。いやー、見て良かったです。

 

中盤から涙が止まらなくなって来てですね。横にいた女性も鼻をすすっていた。反対側の初老カップルもくすくす笑ったり泣いたりしていた。

 

あとおかしかったのは、浅田家の全員で色んな設定に沿って仮装して家族写真を次々に撮るじゃないですか。あれが私は普通に面白く笑いが出たけど、他のフランス人にはこういう日本人の「ノリ」が分からなかったみたいで、ポカーンとしているようだったのが面白かった。くふふ。

 

あ、そうそう。菅田将暉さんは本当に最初分からなかった。あまりにもその土地の青年になり切っていたから。そして駿河太郎さん!私は鶴瓶ちゃんの大ファンで、太郎さんが出て来た時思わず「あっ!」って声が出ちゃった。

 

終わって出る時に私の前にいた女性が「C'était un joli film(素敵な映画でした)」と係りの人に素直な感想を言ってた。

「珠玉の幸福感。本質と深さを兼ね備えた軽妙なコメディー」など名だたるメディアが賞賛

 

 

ホンマに…。日本映画も、もっともっとプロモーションしていったらええのにと思いますわ。