【永田町情報】 ★それでも「年内解散・総選挙」が望ましい 時事通信社解説委員・田崎史郎。。。 | 川口市議会議員 わかやまさみ オフィシャルブログ 「いつも笑顔で」Powered by Ameba

【永田町情報】 ★それでも「年内解散・総選挙」が望ましい 時事通信社解説委員・田崎史郎。。。

おはようございます。


ワカ」こと…


川口市議会議員のわかやまさみです。


恒例の…


~時事通信~


【永田町情報】 ★それでも「年内解散・総選挙」が望ましい 時事通信社解説委員・田崎史郎


 これまで本稿では「…すべし」と意見を開陳するのをなるべく避けてきた。私の意見を述べても実態と乖離(かいり)しているならば役に立たないと思っているからで、政治の実態はこうなっている、こうなっていくだろうという背景説明と見通しに重点を置いてきた。

 だが、今回はこれまでのスタンスを踏み外してみよう。だから、当たらないかもしれない。そうであっても、年内に衆院解散・総選挙を終えなければ、政治的経済的損失はあまりに大きいと考えるからだ。


◇野田、解散時期明示せず反発買う

 19日の民主、自民、公明3党党首会談で、首相・野田佳彦(民主党代表)は(1)赤字国債発行に必要な特例公債法案の成立(2)最高裁が違憲状態とした衆院小選挙区の「1票の格差」是正(3)社会保障制度改革国民会議の早期設置―の3点を要請。衆院解散・総選挙時期については「解散権に関わることを『近いうちに』と表現した言葉の重み、責任は十分自覚しているつもりだし、それを判断するために環境整備をしないといけない」と述べた。

 

これに対し、自民党総裁・安倍晋三、公明党代表・山口那津男は、野田が自民党前総裁・谷垣禎一に語ったとされる「(来年度の)予算編成は自分の手でやらない」という密約まで暴露して解散時期の確約を要求。野田は「だらだらと政権の延命を図るつもりはない。条件が整えばきちっと自分の判断をしたい」と述べたが、理解が得られなかった。

 野田の発言を好意的に見れば、年内解散の可能性を全否定しているわけではない。しかし、明示はせず会談後、記者団に「予算編成をしないと言った政権はもう政権ではない。政権を預かっている以上、準備はしていく」と述べたことが火に油を注いだ。


◇来年なら政治・経済に悪影響必至

 だが、年内に解散せず、解散・総選挙が来年に持ち込まれたらどんなことが起こるか?

 まず、現政権で年末に予算編成を行い、「来年1月に通常国会冒頭で解散―2月に総選挙」―となった場合、総選挙後、自民、公明両党が政権を奪還する可能性が高いことから、新政権は予算案を作り直すに違いない。

 自民、公明両党が民主党政権で編成した予算案をそのまま成立させるはずがない。来年度予算案の成立は早くても6月ごろにずれ込むだろう。

 1990年の海部政権時代、1月解散・2月総選挙を行った時、予算成立は6月7日だった。この時は同じ政権だったからまだスムーズに行ったが、今度は政権が交代する可能性が高いので、当時よりも混乱するだろう。

 

 次に「4月解散・5月総選挙」あるいは7月の「衆参同日選」となった場合。来年度予算案成立が前提となるが、離党者におびえる野田政権に予算案を成立させる力が残っているのだろうか?全野党は予算案には反対するので、民主党内から10人程度の造反者が出れば、予算案否決という事態がないわけではない。少なくとも、予算案採決の衆院本会議でひともんちゃく起きるのは確実だ。

 

 そもそも、特例公債法案が成立しなければ、今年度予算の執行が12月以降かなり滞るのは必至だ。そんな状況下で、来年度予算編成ができるのか?解散・総選挙が来年に持ち越された場合、政治的経済的に大きな悪影響をもたらし、消費増税実施の最終判断を行う来年10月時点の景気動向次第では再来年4月からの実施が難しくなるかもしれない。

 

 民主党内には「臨時国会で自公両党が特例公債法案に反対し、審議に協力しないから批判を浴びるのは野党だ」という声が根強い。だが、法案を成立させる責任はあくまで与党にある。また、野田が8月8日に「一体改革関連法案が成立した暁には、近いうちに国民に信を問う」と約束したこと、「近いうち」とは年内を指すことは大多数の国民の共通理解であり、民主党への風当たりはさらに強まるだろう。

 朝日新聞の直近の世論調査で野田内閣支持率や民主党支持率が急落したように、人心はもはや野田から離れている。懸案を処理した後、やはり年内に解散・総選挙を行った方がいい。(敬称略)(了)