根来塗-Ⅱ 紅の大皿 | 小幸の滝めぐり/ぶらり日記

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和歌山、奈良など関西の滝を中心に全国の滝や渓谷を楽しんでいます

 

岩出市伝統工芸の根来塗(根来寺根来塗)の

・・・講座を受講しています・・・

今回、2作目の大皿3枚の完成です

・・・(*^^)v・・・

 

2020/12/9から

 木地固め(けやき)→布着せ→布目擦り→下塗り→中塗り→上塗りなどの工程で

・・・2021/9/22に大皿3枚(直径約27cm)の根来塗完成・・・

 

けやきの大皿木地を購入して漆を塗り

・・・丈夫でシンプルな美しさの根来塗大皿完成までを紹介します・・・

 

2020/12/9、12/23、2021/1/13

   ・大皿木固め・・・大皿の木地を研いで生漆を刷毛で塗り、浸み込ませて木地を固める

ペーパーヤスリ#360で表面を研ぎ、疵をつけて3回塗り

左:研いだ木地    、    右:木固め1回

 

2021/1/20、1/27、2/3、2/10、2/17、3/17

   ・大皿布着せ・・・大皿両面を#360ペーパーヤスリで研ぎ、メッシュ状の麻布を漆で貼り付ける

布着せ前の研ぎは高台等の曲面は親指の腹で研ぎ、角部は軽く研ぐ(研ぎ過ぎない)

左の麻布を木固め3回を研ぎ、裏面に漆で貼り付ける

 

裏面布着せ完了

上図表面エッジ部からはみ出た

漆で固まった布をペーパーヤスリ#220と切り出しナイフで除去

除去後     

 

裏面布着せ完了後、表面の布着せを実施

表面、裏面布着せ完了 

 

2021/3/24、4/7、4/14

   ・布目揃え・・・エッジ部のはみ出しや平面の凸部等をチェックして切出しなどで除去する

            除去後に全面を軽く#220ペーパーヤスリで研ぐ

   ・布目擦り・・・錆漆を布目に刷り込むように両面塗る

 

4/21、4/28、5/5

   ・下塗り・・・#800ペーパーヤスリで表面を研ぎ、水洗い乾燥(ドライヤー乾燥OK)後に

          黒呂漆を両面に刷毛で塗る

下塗り完了

 

5/12、5/26、6/176/23、6/30

   ・中塗り・・・#800ペーパーヤスリで水研ぎ、乾燥後、疵をつけた表面に黒呂漆を塗る(2回塗り)

(水研ぎは塗布接着力を強くするために行う)

中塗り2回完了

 

8/5、8/25、9/8   

   ・上塗り準備・・・1.表面をチェックして凸部は空研ぎや切り出しで平らにする

             2.水研ぎ

              ・裏面は全体に#800ペーパーで疵をつける・・・コーナー部は軽く研ぐ

              ・表面は全体を軽く研ぎ、外周は周回して強めに研ぐ

 

   ・上塗り・・・両面に朱漆を塗る(辰砂:鮮紅色)

裏面上塗り

 

・・・裏面乾燥後、表面上塗り・・・

左:表面 、 右:裏面

 

上塗り完了・・・根来塗大皿3枚(直径約27cm)完成

 

1作目は2020/6/29~2021/3/10で根来塗銘々皿(直径約15cm)5枚作製

 

銘々皿作製の詳細は下記を参照してください

根来塗講座-銘々皿製作

 

・・・現在、お盆(丸盆大・小)作製に挑戦中・・・

 

**********根来塗と講座の紹介**********

根来塗は鎌倉時代に高野山から根来寺に来た僧徒が

寺で使用する朱漆器を製作した事が起源と言われ根来寺で多用されていました

1585年豊臣秀吉の紀州攻めで根来の殆どの寺院が焼失し、根来塗は途絶えました

焼失寺院跡から発掘された長年使用された根来漆器は

下塗りの黒漆が現れて独特の趣、味わいのあるものが多く有り

これらの希少な根来塗漆器の一部が岩出市民俗資料館で常設展示されています

≪資料館展示資料から一部転用記載≫

 

根来寺駐車場横の民俗資料館

 

 

館内には岩出市の歴史資料が展示解説されている

 

収集した室町から江戸時代の漆器を常設展示

常設展示から一部紹介

 

 

 

 

根来塗工房の紹介と作品展示

 

 

 

 

根来塗を岩出市の伝統工芸として

技術の伝承を目的に根来塗講座が実施されています