【大きな大きな虹】



絶望を感じ


重い足取りで


ふらつきながら歩いた


この白い通路を


今私は


早足で歩いている




あの時の私が


暗い表情で


肩を落とし座っていた


この椅子




遠くに座ってるあの人が


あの時の私と重なった




窓辺で泣いていた私に


絶対大丈夫だと


伝えたくて




この曇空のように


沈んだ心を抱きしめたくて




空に大きな大きな虹をかけた




私は少し微笑んだ


うれしくて


また涙が溢れた


さっきとは違う涙だった





あの時見た虹は


未来の私が


あの時の私に向けた


愛の虹だったんだね





今日もこの空に


大きな虹が見える




そう


それは


未来の私からの


精いっぱいの応援の虹


なのだろう





by ことり