■ Dr. Tosh ドクタートッシュ(四宮敏章)
1:51 鎮静とは
症状緩和をしてもどうしても和らげることのできない苦痛が残ることもある。
そういう時に鎮静薬を使って患者さんの意識を低下させることで
苦痛を和らげる方法が鎮静。
3:27 鎮静を行う前に考えること
鎮静は様々な症状緩和の方法を取ってもまだ苦痛が取れない、
いわゆる治療抵抗性の苦痛に対して行う必要がある。
鎮静を考える前に症状緩和ができないかもう一度考えてください。
そして、患者さんの訴える苦痛が治療抵抗性の苦痛であるという判断をしてから
鎮静を行うようにしてください。
4:09 鎮静の分類
1. 間欠的鎮静
鎮静薬によって一定時間意識の低下をもたらした後に鎮静薬を中止して
その後覚醒できるようにすること。
2. 持続的鎮静
(1) 調節型鎮静
患者さんの苦痛の程度に合わせて
鎮静薬を少量から使っていく鎮静のやり方。
(2) 持続的深い鎮静
中止する時期をあらかじめ決めないで深い鎮静状態にするように
鎮静薬を投与すること。
持続的鎮静を行うに当たっては、患者さん・ご家族の同意が必要である。
持続的鎮静の判断は主治医だけで行ってはいけない。
■ かんわいんちょー(大津秀一)
余命が数日で耐え難いような苦しみがある場合には
意識を低下させることによって苦痛を緩和するというような手段が選択肢にある。
それが鎮静と呼ばれる行為。
鎮静は命を縮めるものではない。
鎮静は安楽死とは全く違う。
意識を低下させて眠っているような状態にして
穏やかに過ごせるようにするのが鎮静。
使う薬は医療用麻薬ではなく、鎮静薬。
問題は、余命が数日のような状態だと
なかなかご本人が自分の意志をはっきり伝えることが難しいということがある。
鎮静に関して医療者やご家族と事前に話をしておくのが良い。