ここ数年、日本の優良企業、老舗企業の不祥事が明るみに出て、マスコミやメディア、新聞が激しくバッシングし、株価が下がり、その後、様々な企業が株を買収するケースが増えているようです。ここ最近では、『ジャニーズ事務所の性加害問題』や『小林製薬の紅麹問題』などがそれに該当します。
その姑息なM&Aの方法は、企業倫理(ガバナンス)の改善のためエンゲージメント(対話)と称する面談を経営陣に要求し、提案が受け入れられない場合は株主総会やマスメディアに対し、論拠を揃えて企業倫理の欠如の主張を展開し、日本企業や老舗企業に難癖をつけて日本特有の企業体質を破壊しています。そのような外資系ファンドの乗っ取り工作が世の中に出回っており、それは『生き馬の目をえぐり取る』ような、無慈悲で、非倫理的で、金を儲ける為なら何でもするという、嫌な感覚を覚えます。
今回、小林製薬の株を買収した外資系ファンドの『オアシス・マネジメント』とそれを取り巻く環境についてさらりと、お伝えしたいと思います。
■【乗っ取られる日本企業】香港投資ファンド『オアシス・マネジメント』、小林製薬株の5%を保有する大株主に
『オアシス・マネジメント』は、香港、東京、オースチン、ケイマン諸島で事業を運営している会社です。
オアシス・マネジメントは「もの言う株主」と呼ばれ、ターゲットに定めた企業の経営陣を探偵を雇ってつけ回し、実態を徹底的に調べ上げた上で、創業家出身の経営陣を排除するなど、様々な混乱をもたらしてきました。
オアシスは昨年、同族経営会社であるクスリのアオキに対し、公正価値が72.56億円である「ストック・オプション」をわずか5250万円で自身に割り当て、会社に損害を与えたとして、社長の青木宏憲氏と、その弟である副社長の孝憲氏の退任を求めました。この株主提案は否決されたものの、今度は72億円の賠償を求める株主代表訴訟を起こし、再び社長や副社長らの解任を求める株主提案を行うと発表しました。
■クスリのアオキ 社長ら解任求める株主提案へ 香港投資ファンド
更に、ドラッグストア業界1位を誇る「ウエルシア」の松本忠久社長(65)が、中国人女性との不倫をスクープされたことを受け、辞任を表明しました。不倫相手の中国人女性は、健康食品関連の企業に勤めており、同社の商品はウエルシアに多数納品されているとのことです。松本社長は、北陸大学薬学部を卒業した薬剤師で、「サンドラッグ」や「いいの」などのドラッグチェーンに勤務した後、合併に伴ってウエルシア入りしました。
■【第27回】ミナのラジオ – 中国共産党のハニートラップにやられて滅亡に向かう日本 – ゲスト・RAPTさん
■中国「ハニートラップ」の恐るべき実態 日本の政治家、官僚、マスコミ関係者などを次々と罠にはめて乗っ取りを進める
その後、上海やシンガポールなどの合弁会社でトップを務めた後、2019年にウエルシアホールディングスの社長に就任、親会社のイオンの執行役員も務めています。
松本社長によると、7年ほど前、シンガポールで社長を務めていたときに不倫相手の女性と出会い、関係が始まったとのことで、現在も頻繁にゴルフや旅行を楽しみ、社宅のマンションでともに宿泊する様子が新潮によってスクープされています。
こうしたドラッグストア業界の大再編に深く関わっているのが、香港のヘッジファンド「オアシス・マネジメント」です。
オアシスは、企業を乗っ取るためなら手段を選ばないことで知られており、「企業の血を吸って、すっからかんにして売却してしまうハゲタカならぬ”ヤマビル・ファンド”」とも批判されています。
■ドラッグストア業界1位の『ウエルシア』社長、中国人女性との不倫で辞任 香港ヘッジファンドによるハニトラの疑い
「ウエルシア」の松本忠久社長(65)
2024年9月時点で、熊谷組やライフネット生命保険、北越コーポレーション、ACSL、日本電気(NEC)、アインホールディングス、花王、小林製薬、パソナグループ、セーレンなどの株式も大量保有していることが報じられています。また、過去にはパナホーム(現・パナソニック ホームズ)やファミリーマート、島忠、ココカラファイン(現・ココカラファイングループ)、大正製薬ホールディングス、ツルハホールディングスの株式も保有していたことが明らかとなっています。
このように、姑息な手段を使い、日本企業を次々と破壊するヘッジファンドがあることを、皆さんにお伝えして今日は終わります。