今年3月に自殺した

愛媛県のご当地アイドル「愛の葉Girls(えのはがーるず)」の

リーダー大本萌景(ほのか)さん(16歳)の遺族は

今日12日、「パワハラと長時間労働があった」として

9268万円の賠償金を求めて、

所属事務所と佐々木貴浩社長らを

松山地方裁判所に提訴しました。

 

「愛の葉Girls」は2012年12月に結成された

愛媛県のご当地アイドルで、

「歌って踊って耕す」を売り物にしていて

ステージ活動だけでなく、

愛媛の農作物のPRや物販、耕作放棄地を使った

農作業を行っていたそうです。

 

大本萌景さんは中学2年だった2015年に研修生となり、

2016年7月からレギュラーメンバーに昇格し、

今年1月にリーダーになったそうです。

 

2017年4月で高校進学だったそうなのですが

アイドル活動を続けるため、通信制の高校に入学したそうです。

 

高校への通学は週2日で火曜日と日曜日だったそうなのですが、

イベントは日曜日に集中するため、日曜日の通学が出来ず、

学業との両立が困難になっていたそうです。

 

愛の葉Girlsとしての活動は多忙で、

早い日は朝4時半に集合し、

翌日の午前2時までつづくこともあったほか

週3回のレッスンもあり、

拘束時間は平均して1日12時間を超えていたということです。

 

アイドル活動の報酬は、研修生は無報酬、

メンバーでも月給3万5000円で、

事務所が定めた規則に違反すると

例えば遅刻や忘れ物をすると1回5000円、

禁止されている陰口をたたくと1~3万円、

指定イベント欠席で1カ月の報酬を50%カット50など

重いペナルティが課せられていたそうです。

 

契約には、タレント活動やグループの情報について

口外することを厳しく禁じる条項もあって、

情報漏えいすると50万円から100万円の罰金が

課せられるとされていたため、

萌景さんは母親や友人にアイドル活動の悩みを

相談できなかったようで

実際に母親がアイドル活動について尋ねても

大本萌景さんは

「それは言ってはいかんことになってるんよ」

と答えたということです。

 

大本萌景さんは

高校の日曜日の登校が難しくなていることなどから

 

事務所からの提案で、

全日制高校へ転校し、費用を貸す約束を結んだそうです。

 

しかし、その後、あまりの過酷なアイドル活動のために

2018年の契約更新はしない旨を事務所に伝えたところ

高校の入学費支払日に、

事務所は貸し付けを撤回したそうです。

 

大本萌景さんは同日夜に、社長と電話で話したと言い、

友人と友人母に

「(辞めるなら)1億円を支払え」

と社長から言われたと打ち明けたそうです。

 

その翌日、母親に「社長が怖いんよね」と漏らしていて

その日に自宅で首を吊って自殺したそうです。

 

所属事務所の佐々木貴浩社長は

「労働基準法に基づいて活動し、

メンバーを傷つける行為はしていない」

などと反論しているようです。

 

労働基準法では

満18歳未満の年少者を、1日8時間、

週40時間を超えて働かせることは原則として禁止されて

 同じく満18歳未満の年少者を、

午後10時から翌日の午前5時までの深夜に

労働させることは禁止されています。

 

何より、大本萌景さんが「契約」させられていた

禁止事項なるものは無効の契約であって

これを大本萌景さんが

守る必要など全くなかったと思われます。

 

いくら芸能活動であろうと、

16歳の少女がしている仕事の内容や状況を

親に伝えられないなどと言うことはあり得るはずがなく

この一点だけでも

「禁止事項」を強いていた佐々木貴浩社長と言う人物は

少女を食い物にしていた輩だと言わざるを得ません。

 

この事件について警察が動かないことが不思議です。