「妻に対する裏切り」と「妻に対する支援」、最大の矛盾がもたらした議員辞職! | 若狭勝オフィシャルブログ「法律家(Lawyer)、議員(Legislator)、そのL字路交差点に立って」Powered by Ameba

若狭勝オフィシャルブログ「法律家(Lawyer)、議員(Legislator)、そのL字路交差点に立って」Powered by Ameba

若狭勝オフィシャルブログ「法律家(Lawyer)、議員(Legislator)、そのL字路交差点に立って」Powered by Ameba

育休取得を宣言していた宮崎謙介衆議院議員が、
本日2/12(金)、記者会見で辞職すると発表しました。

私としては、少子化対策の観点からも、夫の育休を推進しようとする彼を
このブログでも応援していただけに、今回の経緯は、まことに残念です。

議員辞職のきっかけは、彼の不倫報道にあります。
ただ、これまで
不倫が発覚したことで、議員辞職までした例は、
野党も含めて聞いたことがありません。


それでは、今回の場合は、これまでの例と何が違うのでしょうか。

妻の出産を控えての不倫自体にも多大な問題がありますが、
それでも、彼が育休取得という宣言を直前にしていなかったとすれば、
今回のように議員辞職するまでには発展しなかったと思います。

要するに、一番問題なのは、少子化対策のため、社会全体で、
男性の育休取得を推進しようとしている折、国会議員が率先して、
それを宣言してその原動力になろうとしているように見えたのに、
フタを開けてみれば、その政治活動の誠実性が根底から覆され、
育休制度自体にも水を差す裏切り行為との評価がなされてしまった、
ということだと思います。

宮崎議員は、将来の日本社会の在り方を描きながら、
純粋な気持ちで育休宣言をしたのだと思っています。

ただ、以前から、私は、このブログなどで言っているところですが、
政治家には、公正が大事だと思います。
 
「公正」というのは、邪心がないことです。
そして、この「公正」という言葉は、誰から見ても、
「公正らしさ」が伴っていなければなりません。

今回の場合、少なからぬ国民の間に、
「この人は、心底、男の育休の必要性を訴えていたのであろうか」
と疑いの目で見られ、職務・政策・政治活動に対する公正らしさ
を疑われてしまったことが大きかったように思います。

要は、
「出産直前の不倫」=「妻に対する最大の裏切り」と、
育休=「妻に対する最大の支援」
の併存が許容されなかったわけです。

我われ国民の代表たる議員は、「公正さ」や「公正らしさ」を疑われるような
言動をしたらアウトとの思いで、引き続き襟をただしていかなけれならない、
と改めて思っています。