4つのお願いと日本社会 | 若狭勝オフィシャルブログ「法律家(Lawyer)、議員(Legislator)、そのL字路交差点に立って」Powered by Ameba

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これまで、私は、各種講演・著作・テレビ等で
4つの価値観(お願い)を重視することを訴え続けてきました。

  公正
  透明性
  説明責任
  情報公開

という4つです。

かつて、日本社会は、「恥の文化」であると言われており、
ことの是非善悪を判断する際には、
自分あるいは親族にとって恥になるかどうか、
という観点から行動を律する傾向が強くありました。

ところが、価値観が多様化するにつれ、
そのような「恥の文化」に基づく価値観が崩れてきました。

価値観が多様化すること自体は、悪いことだとは思いません。
しかし、伝統的な価値観が崩れ、道徳倫理も薄れていくと、
もともと宗教的な善悪判断による歯止めを持たない日本社会は、
下り坂を転げ落ちるように劣化していかないか、心配でなりません。

その歯止めとして、上に挙げた4つの価値観は、
社会で共有べき最低限の基盤を形成すると思います。
今、マスコミで大きく取り上げられる各種事件・事案というのは、
ほとんどが、この4つ(これに情報管理を含め)の価値観に反しています。
逆に言えば、それだけ
に、これらの価値観は、現代社会の行動指針とも
言えると思います。

「法律家」道と「議員(政治家)」道が交錯するL字路交差点に立つ私としても
この4つの価値観を重視していきたと考えています。
もっとも、議員(政治家)の立場という特殊事情もあり、例えば、「情報公開」にしても、
外交・防衛問題も含め、その特殊性ゆえの限界があろうかと思います。
4つの価値観を重視しながらも、その限界をどのように判断するかが、
L字路交差点に立つ私だからこその職責なのかもしれません。

2015.11.18_ニュース本_R

私は、この4つの価値観について、
ニュースで鍛える善悪の整理術」(産経新聞出版)
という本に詳しく書きましたので、興味のある方は是非お読みください。
もともと「夕刊フジ」に連載していたコラムをまとめて本にしたものなので、
とても読みやすく書いてあります。