北九州でお茶を教えて30年。とうりん茶道教室の木本桐綾です。
茶の湯や茶道での陶磁器は非常に重要な道具となります。
中国・朝鮮だけでなく、海外の交易が盛んになってきて、
「島物」と呼ばれる焼物も輸入されるようになってます。
名前から、島と言えば、対馬や沖縄がうかんできますが
実は東南アジアなんですね。
フィリピンも島々で構成されてますので、フィリピンだけ
でなく、ベトナムなど、ざっくり東南アジア一帯から
輸入されてきたものを「島物」と呼んでいます。
恐らく、方向的に同じなので、同じ交易船に積み込まれた
ため細かい国の区別はなされなかったのでしょう。
お国柄により焼物の特徴はありますが、南方系の色や
模様は当時の茶人たちには珍重されたと思われます。
日本で焼物が盛んになったころ、そのような模様や色合いを
取り入れて焼物が作られるようになったところもあります。
絵画関係もそうですが、いにしえより優れたものがあると
それを真似したりして修練しますが、陶磁器においては
それだけでなく、同じものを手に入れたいという欲求が
あると、同じようなものを輸入でなく、国内で作って
しまおうという流れになっていったと考えられます。
現在においても、すぐれた作品と同じようなものを使い
たいと思われる方々がおられるために、その作品の写しと
よばれる作品が多く販売されています。
色や形だけではなく、技術も優れているために、写しと
いえども、決して安くはありません。
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