モーターの原理がわかる

手でゆっくりコイルを回しながら、
モーターが回る原理を考えさせます。

今までは、
磁石、コイル、乾電池などを使い、
モーターを1人1個ずつ作って、
実際に回していました。

簡易的とはいえ、
本物のモーターを作って動かすのは
本当に素晴らしい体験です。

しかし、
回転が速かったり、
整流子の部分が小さかったりして、
授業で学習した内容と
実際に回転しているモーターとの
対応が難しいようです。

つまり、
「コイルは、いつ・どっち向きに
 力を受けているのか?」

「電流は、どの向きに流れているのか?
 いつ流れていないのか?」

「いつ整流子の効果が出ているのか?」

などが、本物のモーターを見ても
変化が速すぎて理解できません。

もちろん、電流を止めて、
手でゆっくりコイルを回しながら
考えても良いのですが、
それには、あまりにも整流子の部分が
小さ過ぎます。

そこで、今回開発したのが、
手で回せるモーターの模型です。

真ん中にある大きな円は、
整流子を表しています。
そこから手前に飛び出しているのが
コイルです。

コイルの四隅には、
記号 a~d が書かれています。
これを利用して、
別に配布する問題用紙の質問に答えます。

例えば、
「a-b 部分では、
 電流はどっち向きに流れているのか?」

「c-d 部分では、
 力はどっち向きに受けているのか?」

などを、考えます。

そして、
コイルが90度回転したときは、
整流子のために、
電流が流れないことがわかり、
さらに、
90度を越えると、
コイル内の電流が逆に流れて、
コイルは同じ向きに
回り続けることがわかります。

工作時間は20分もあれば、
ほぼ全員が作れました。
もちろん、
今まで開発した教材と同じで、
折りたたみ式なので、
ノートに保管できます。

この教材で、
立体的に・動的に理解できたうえで、
今までの簡易モーターを作って動かせば、
ただ「動いた!」という感動だけではなく、
モーターの原理も理解した
感動が味わえると思います。