おとは山のほとりにて人を別るとてよめる

つらゆき

おとは山木高く鳴きて郭公君が別れを惜しむべらなり

 

〈古今和歌集  巻第八  離別歌    384〉

 

 

++++【古今和歌集(片桐洋一著、笠間文庫)の訳】++++

 

今、この音羽山では、ほととぎすまでが梢高くで鳴いて、

あなたの旅立ちを惜しんでいるようですよ。

 

+++++++++++++++++++++++++++++

 

 

 

 

 

□□□□□□□【和歌コードで読み解いた新訳】□□□□□□□

 

 

(※『和歌コード』とは、直訳では出てこない言葉の裏に隠された解釈のこと。

この和歌に込められた作者の意図をより深く読み取った

しじまにこのオリジナル訳です。)

 

題詞;音羽山のあたりで、たくさんの人がお墓のところで泣いている。

亡くなった人にお別れを告げようと詠んだ歌

 

作者;紀貫之

 

 

音羽山ではたくさんの人の泣き声が聞こえている。

 

死者の霊を慰める法要が行われるなか、

 

特に亡くなった人の子どもたちが、高い声で泣いているのが

 

聞こえてきて、辛いことだ。

 

ほととぎすも木立の高い所で高い声をあげて鳴いている。

 

ほととぎすまで、あなたとの別れを惜しんで

 

泣いているようですよ。

 

 

 

 

 

□□□□□□□【和歌コード訳の解説】□□□□□□□

 

おと;なきごえ

とは;永遠だ

ほとり;そば。近く

わかる;死別する

たかし;高い。声が大きい

ほとけ;死人。死者の霊

とき;法要

とぎ;看病すること、人

おしむ;惜しく感じる。残念に思う

べらなり;~ようだ