若者を大切にする政治を目指して

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桜井です。
Twitterでもご紹介しましたが、大変興味深い記事が最近出たので、引用してご紹介します。

――ここから引用――

 少子化で子どもの数が減少しているにもかかわらず、生活保護費以下の収入で暮らす子育て世帯が過去20年で倍増したことが、山形大の戸室健作准教授の研究で分かった。戸室氏は都道府県別の「子どもの貧困率」も初めて明らかにした。39都道府県で子育て世帯の10%以上が貧困状態にあり、子どもの貧困が全国的に深刻化していることが浮き彫りになった。

 戸室氏は、総務省が国民の就業実態を調べるため、5年ごとに実施する「就業構造基本調査」のデータなどを分析。生活保護費の受給対象となる最低生活費以下の収入しかなく、かつ17歳以下の子どもがいる世帯数の20年間の推移を調べた。

 その結果、1992年に約70万世帯だった子育て中の貧困世帯数は、直近の2012年調査では約146万世帯に倍増していた。一方でこの間、子育て世帯自体は約1293万世帯から約1055万世帯まで約2割減っているため、「子どもの貧困率」(17歳以下の子どもがいる世帯に占める貧困世帯の割合)は5.4%から約2.6倍の13.8%に悪化した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160218-00000004-mai-soci


――引用終わり――

20年前と比べて、子育て世帯の貧困がここ20年で倍増している、という事実が、私たちにいったいどんな警告を発しているのかということを考えたとき、やはりアベノミクスは根本からその方向性を間違えているのだな、と改めて思います。
今から20年前といえば、1996年です。当時の政権は橋本龍太郎内閣。自民党政権が、本格的に新自由主義的な方向へとかじを切った最初の政権です。橋本政権では「6大改革」と称され、その路線はその後小泉純一郎首相の登場によって確定的なものとなりました。

この構造改革はいったい何をどのように改革したのか。ひとことでいうと、日本経済を「企業が儲かっても所得は伸びない」という構造に改革しました。実際に各種の指標を並べてみると、、1997年以降、それまでほぼ右肩上がりだった日本のGDP成長率も、民間需要も雇用者報酬も、すべての数字が連動して右肩下がりになっていることがわかります。雇用者報酬の低迷によって、民間需要が冷え込み、経済成長はストップする。この構造が、今に至るまでずっと受け継がれてきたのです。これが、失われた20年を作ったそもそもの原因です。

そのしわ寄せを最も強く受けたのが、若者たちです。若者を中心とした低賃金の非正規労働者の増大はとどまるところを知りません。子どもの貧困問題は親の貧困の問題でもあります。引用した記事に示されているような問題は、この現実を端的に示しているものでしょう。

では、デフレ脱却と大宣伝した安倍政権のとった経済政策はどんなものだったでしょうか。残念ながら、この構造を根本的に転換し、国民の所得を底上げし、民間需要を喚起する政策ではなく、むしろこの構造をより一層強化する政策でした。

安倍政権は、「一億層活躍社会」の実現を掲げて、子どもの貧困対策に本格的に取り組む姿勢を強調しました。これ自体は一歩前進であり、一定の評価をしますが、では、本当に安倍政権に子どもの貧困を解決することができるでしょうか。アベノミクスの下で、雇用が増えたと政権側は喧伝していますが、その中身はほとんどが非正規。やはり、安倍政権はこの「失われた20年」の教訓から何も学ばず、より一層若者を貧困化し、日本の未来の国力をそぎ落とす政策へとかじを切ったのです。